『はじめてのマーケティング100問100答』

 「マーケティング」を定義しようとすると難しい。自分も中小企業診断士の受験生時代に参考書を使って勉強したりしたが、実際に診断士として活動しているなかでは試行錯誤の連続で学術的な「マーケティング」と連動していると考えたことはあまりなかった。そうした意味で今のマーケティングの潮流と実践ノウハウ本はどんな感じになっているのかを知りたくて少しマーケティング関係の本を読み漁ろうと決めた・・・といってもコトラーの新しい版をじっくりと読んでいる時間も無いので最初はボリュームの軽そうなものから。
 『はじめてのマーケティング100問100答』はマーケティングを1から勉強したいという人向けではない。体系だった説明もない。しかし少しマーケティング関係に携わった人がふと思った疑問を解決する手段として良い書籍であると感じた。私自身、訪問先の企業で実践した手法とリンクした学術的な知識も得られた。なんでもかんでもWebと関連付けて片付けてしまおうという手法が多い中、BtoBで新規顧客開拓の一番の手法は「展示会への出展」と言い切ってしまうところが私はとても共感した。数時間で読みきれる内容なのでおすすめしたい。