建設業分野におけるインターネットを活用した情報開示の拡充

建設業においては国土交通省を中心として様々な情報開示が行われています。
特に認知度も高く利用者が広がっているのは財団法人建設業情報管理センターが行っている経営事項審査結果の公表でしょう。社名や建設業許可番号で検索でき、経営事項審査の結果に含まれる多くの経営情報が入手できます。私もはじめてのクライアントを訪問する際には事前情報として入手して目を通すようにしています。ただここに掲載されているのは経営事項審査を受けている企業、すなわち公共工事に携わっている企業のみです。
ネガティブな情報については昨年10月に開設されたネガティブ情報等検索サイトは行政処分などの各種情報を検索することができます。建設業者の不正行為等に関する情報交換コラボレーションシステム<許可行政庁による監督処分情報>では過去に受けた指名停止などを検索することができます。
さらに今年平成20年には建設業許可や宅地建物取引業免許等の取得情報が検索できる情報サイトが開設されることになっています。掲載される内容としては?事業者名、?許可番号と許可業種、?営業所の所在地と営業業種、?工事経歴及び財務諸表等、以上の4つです。このサイトは建設業許可や宅地建物取引業免許等を取得しているすべての企業の工事経歴と財務諸表が公開されるということになります。新しい取引先の状況を調べたり、あるいは個人が住宅建築を頼む工務店を探したりする際に大きな情報源となることは間違いないでしょう。
建設業の中にあるグレーなイメージを払拭するには情報開示も重要な対策の1つです。今後、建設会社の情報が手に取るようにわかり、悪質な会社が業界から排除されるようになることを強く期待しています。