建設業向けの融資が低調。貸し出し残高が25年ぶりの低水準。

2009年9月9日の日本経済新聞の記事より。

建設業向けの融資が低調で貸し出し残高が25年ぶりの低水準とのこと。

貸し出し残高が減った要因は景気や建設業界全体の低迷により金融機関が貸し出しに慎重になっていること以外にもう1つあり、それは建設業界で新たな資金需要が減ってきていることもある。

公共投資の減少はもちろん、住宅においても戸建、マンションとも着工戸数は減少している。マンションに限っては統計をとりはじめた85年1月以降過去最低とのことである。

民主党は公共投資の大幅削減を主張している。すでにダムなどの大型工事について具体的に言及している。無駄な公共事業を省くのは当然とも言えるが、ハード面での必要性以外に公共事業によるソフト面(経済面)の効果についても考慮に入れるべきであろうし、日本の建設技術の発展を担ってきたという公共事業の役割についても忘れてはならないと思う。

いずれにしても建設業界の大きな流れとして市場規模の拡大は望めない。企業努力もせず何ら特徴・優位性を見出せない企業はやはり淘汰されていくのだと思う。特徴・優位性は何も工法などの技術的な事柄だけではない。サービス業を中心に培われている顧客満足の視点に立つこともその方法の1つだと思う。