顧客ニーズは営業ではなく日々の取引の中から感じ取るもの

当たり前だが顧客からのニーズは早い段階から取得する方がいい。顕在化したニーズであれば価格競争に陥るので潜在ニーズを取得すべきだからだ。

しかし建設業のようにリピート注文までの時間が相当長い業種において、顧客ニーズを感じ取る機会はどうしても少なくなる。だから大手住宅メーカーも今までやってこなかったリフォーム事業を展開したりするのである。

リフォームは確かに建替えサイクルよりは短い。しかし「リフォームしたい」は顕在化ニーズ。それよりも早い段階の潜在ニーズを把握するためには・・・

そのヒントの1つが昨日の日経夕刊に掲載された記事「家事代行参入相次ぐ」だ。主な家事代行サービスとして紹介されている企業ではミサワホーム、セコム、関西電力系などが並ぶ。すべて住生活に関して何らかのサービス・事業を展開している企業である。

家事代行により接触機会を増やし潜在ニーズを把握して提案営業にシフトしていく・・・そんなストーリーが垣間見える。

本業との相乗効果が高いことはすぐに把握できるが、大手企業と違って経営資源(特に人材)に乏しい中小企業はどうするか。すでに家事代行を専業としている企業は建設会社と同じ地域密着型サービスである。協業できる蓋然性(可能性)は高い。実際、関西電力系の関電セキュリティは家事代行サービスと提携している。

もちろん、家事以外にも日々行う頻度が多いものをサービスとして提供することも考えられる。介護タクシー事業にて自宅と病院との送迎や買い物代行及び宅配もいいだろう。

サービスを提供して信頼を得ることで本業の提案営業でも警戒されないメリットもある。

自社の経営資源で無理と判断するのではなく可能性を一度探ってみてはいかがだろうか。

顧客ニーズは営業ではなく日々の取引の中から感じ取るもの」への2件のフィードバック

  1. こんばんは!
    確かに、おっしゃる通りだと思います。
    一般消費者にはまだまだ不信感があるなか、身近な接点があるのと無いのとはかなりの差があると思います。
    ちなみに、私のお客様との接点は、衣食住の食の一種『カフェ』です。カフェを通じて、人、デザイン、品質を感じて頂ければと思っています。

  2. 山咲さま
    コメントありがとうございます。
    より日常に溶け込む「カフェ」は企業の姿勢を感じてもらうよい場だと思います。最近は工務店などでそうした取組が増えてきましたね。

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