リフォームにこそ多能工が活きる!

今日は福祉住環境コーディネーターのセミナーを受講してきました。花粉症の影響で体調は最悪だったのですが、多くの気付きがあり有意義な時間を過ごせました。

今日のセミナーのテーマは段差解消工事における見積もりのポイントです。和室とリビングの段差、脱衣室とお風呂場の段差を解消。浴槽を底上げ、玄関や勝手口の段差には踏み台を設置するなどの内容です。

見積もりをしていてやはり思うのは小さいながらも多くの工種があるため専門技術を持った方々が小さな施工エリアをそれぞれ担当する必要があるということ。和室の嵩下げのため畳をフローリングに変えます。根太やフローリングの施工は大工さん、敷居とドアの付け替えは建具屋さん、お風呂のかさ上げや玄関階段をスロープに変えるなどは鉄筋やコンクリートを扱うため基礎工事屋さんになるでしょう。しかしそれぞれの施工数量は少量。でも現場に来る移動時間なども考えると例え1時間で工事が済んだとしても見積もりには1日又は半日で職人さんの手当てを計上せざるを得ません。

とすれば、施工を請け負う工務店の1担当者が1つだけでなく複数の工種を担当することでそうした労務作業の短縮・効率化を図ることができます。「分担作業で効率化」と全く逆のことがリフォームの現場では起こります。多能工職人が複数いれば工期の短縮も可能でしょう。

品質について考えれば複数の専門工事業者が携わることで発生する情報伝達量が減ります。伝達量が減ることは伝達ミスも減らすことができます。また、それぞれ分担することなく複数の工種を融合することにより新たな施工上のアイデアも生まれるでしょう。

多能工は企業が提供すべきQ(品質).C(コスト).D(納期).それぞれの付加価値に寄与します。工務店の競争力強化の1つのモデルといえます。