住宅業界で慣習化する「値引」を避けるためには

住宅業界で慣習化する「値引」を避けるためにはどうしたらいいだろうか。

  • 値引されることを想定しあらかじめ高めに設定しておく

これは論外。しかし論外であっても十分な見積根拠を示していない場合や顧客との信頼関係を築くことができないような工務店であればある意味仕方がない。顧客の視点に全く立ててないのであるから目先の価格ばかりで勝負するしかないのである。

見積根拠といっても見積書を書面でわたすことは当たり前。しかし明細がない場合や、あったとしてもそれぞれが「○○工事 一式 ○○円」というものであれば明細の意味を成さない。材工一式もダメ。そうした含みが顧客に不信感を抱かせ信頼関係構築の障害となる。「あわよくば儲けてやろう」という考え方自身が値引をなくせない最大の理由なのだ。

顧客の信頼については徹底的に「顧客の視点」に立つことである。提供する住宅は顧客の人生を豊かにする手段でしかないことを認識すること。住宅を提供することでお手伝いをしているに過ぎないのである。だから「営業」ではなく「サポーター」として接することを心がけるべきなのである。

「当社は値引欄を設けていません。」と潔い企業の皆さん。明細に「一式」という文字はありませんか?