工事は売り物ではありません

 工事は売り物ではありません。

 「じゃあ何だ?」という声が聞こえてきそうですが・・・
 下請から元請にシフトしたいという建設会社からの支援要請があり訪問してきました。そうした相談の場合、こんなやりとりが必ずといっていいほどあります。

『御社の売りは何ですか?』

『腕のいい職人が行う品質の良い工事です。』

『発注する顧客はあなたに”工事”を依頼しているのですか?』

『そうだと思います。』

 この場合、相当な意識改革が必要です。下請企業が行うことは確かに「工事」です。元請からの発注仕様に応じて品質・納期を守れば問題ありません。しかし下請ではなく元請の場合は全く考え方が異なります。
 「顧客はあなたに何を依頼しているのか?」それを考えることが”顧客の視点”に立つ第一歩かもしれません。