平成20年度(第1回)超長期住宅先導的モデル事業の採択事業が決定

 国土交通省が『平成20年度(第1回)超長期住宅先導的モデル事業の採択事業の決定について』発表しました。

 いわゆる200年住宅構想におけるモデル的な取り組みを募ったものになります。採択された事業は大手ハウスメーカーが多く名を連ねていますが、中には地場工務店なども存在します。住宅供給者の割合を見れば仕方が無いのかもしれませんがこうした大手メーカーが業界を引っ張り製品化された住宅が全国に広がっていく構図は私個人としてはおもしろくありません。それが200年続くとなればなお更です。
 それと200年を工法や建材を中心とした技術的な面で耐用年数を中心に考えていることにも問題があるように思います。今現在、実際にはあと何十年も住める家が壊され、少し大きな敷地があればマンションが建築されるような世の中です。200年住宅は1世代で終わりではありません。複数世代が継続して利用することが想定されるべきです。世代が変われば壊されて新しい家が建てられるような世の中であればムダに丈夫な家はムダにコスト高を招き喜ぶのは業界関係者だけでしょう。新しいものを好む人もいれば古き良きものを好む人もいます。技術面ではなくデザインでも今でも200年後でも好まれるものが必要なのではないでしょうか。