建設現場を取り仕切る管理者が所持すべき資格である建築施工管理技士で替え玉受験が事件になりました。同じように○○施工管理技士という名の資格は沢山ありますが、現場に有資格者の配備が義務化されているなど建設業を取り巻く構造が動機の1つであることは間違いないでしょう。
現場配備の義務化以外に経営事項審査で点数化されるなど建設会社を取り巻く管理技士資格の重要性は大きいものです。しかしそうした制度化された一面ばかりを追うと本末転倒です。そもそもこの資格は現場管理者として正しい施工が行えるか管理技能を問うためにある資格です。十分な知識・経験(受験には実務経験も必要)が無い人が現場管理した建物・・・というだけでゾッとしますが、設計上の不備や施工上の問題が見抜けない、対応できないなどその後の建物の利用において甚大な影響を及ぼしかねません。
替え玉受験、依頼するほうも、されるほうもまったくことの重大さの認識に欠けています。そうした輩が業界イメージをどんどん悪いものにしてしまいます。この不況のあおりを大きく受けている建設業界においてまた大きなマイナス要因が発生しました。
企業のコンプライアンスについて色々と盛り上がるなか、こうした倫理道徳に反する組織・人が存在してはどうにもなりません。
今の時代のこの国で、まだ替え玉受験をするような大人がいるということに、憤りと情けなさを強く感じます。
当人たちの事情もあるかと推察しますが、百歩譲っても同情の余地はありません。
何のための資格と制度なのか今一度考えて欲しいです。
替え玉って軽く考えていませんか?
建設業界への不信感は益々大きくなるばかりです。
プロ意識を持って取り組んで頂きたいです。
おおきに堂さん、なおさん、コメントありがとうございます。
業務遂行のために法的に取得が義務付けられている資格ほど、取得することが目的となり本来の意義が見失われているような気がします。
「生きていくため」、「会社存続のため」に違法行為を行っていては耐震偽装と何ら変わりはありません。しかし、そうした自覚を持たずに自分を「プロ」だと思い込んでいる人間が一番怖いです。