建設業経営セミナー『決算書から描く未来の勝ち残り戦略』にて

建設業経営セミナー和歌山県 県土整備部 県土整備政策局 技術調査課 さんの主催で建設業経営セミナーが9月5日(終了)と9月25日(火)に実施されます。
詳しい開催概要はこちらをご覧下さい。
9月5日の開催地は和歌山県田辺市です。私の事務所がある貝塚市から2時間足らずでいけます。
セミナーを開始するにあたり、タイトルの「勝ち残り」の部分についてのメッセージを熱く語りました。
「勝ち残り」というのは何もライバルを蹴落として生き残るといった競争をあおっているのではありません。中小の建設会社はすべて地域密着で地域のインフラを支えています。競争力を見出せない企業が価格競争に陥り収益が得られず苦しい経営を強いられています。しかし地域を担う役割は大きいのです。
すなわち、「地域にとって必要な会社は繁栄しなければならない」のです。
企業努力できる部分は強みの特化です。
企業努力ではどうにもならないところは業界全体で行政も含めて改善していく必要があります。
今回のセミナーのテーマはもちろん前者の企業独力でできる部分です。私が行うセミナーでよく発するメッセージが、業績改善のテクニックや方法論は多々あるけれども、企業として何を選択してどう進むかは経営者が決めることです。今回は経理担当者の出席が多かったので、経理の仕事を改めて確認し、そうした経営者の意思決定のサポートをしてほしいと申し上げました。
経理の仕事って何でしょうか。1つは企業活動を簿記という武器を使って記録・整理することでしょう。「経理」という言葉には「おさめて、ととのえる」という意味があります。簿記は過去をととのえる作業と言えます。しかし前述の経営者の意思決定のサポートとは過去ではなく未来を「おさめて、ととのえる」ということです。
企業のビジョンに向かって方針に従った未来の歩みに対して、その道をならし危険を回避すること。それが今の経理担当に求められている役割であり、私はそうした能力を持つ方を戦略的経理マンと呼んでいます。
このセミナーで一人でも多くの経理マンが戦略的経理マンと進化して、企業経営を支え、地域に必要な企業として永続していくことを願っています。