施主になってわかる工務店の圧倒的な差

とある戸建のリフォーム・ハウスクリーニングを依頼した。A社は前回もお願いしたリフォーム店。ホームプロにも登録しており安心しておまかせできる。もうB社は開業間もないリフォーム店。経営者の前職が住宅系建設会社で資格もあり施工管理の実績もあるが、開業後の実績が乏しいので少し不安。

まずは現地調査。最初に来られたのはB社。念入りに隅々までチェック。クロスは総張り替えを覚悟していたが、「天井は洗いだけでも大丈夫。クロス模様に少し違いがでますけど一見わからないですよ。いかがですか?」と提案までいただいた。見積提出はいま忙しいので申し訳ないが明日になるとのこと。承諾して帰っていただいた。そしてA社。ざっと見ただけで「いくらでさせてもらいましょうか?」との一言。正直、「えっ!?」と耳を疑った。指値発注しろということか???業界の問題点を施工側から提案されるとは思いもしなかった。「値段はこちらからは申しません。なるべく安いのがいいですが、修繕不要な箇所はそのままでいいから見積もりと一緒に提案してください。」と依頼。そのあとすぐにA社は帰ってしまった。

見積もりはA社が現地調査当日で早かった。でも見積明細の項目が間違っている。また前述のクロスも全部張替。メールにて「明細の項目が間違っています」と申し上げると、「あっ、気が付いていたのですが価格は変わらないので訂正しませんでした。」とあっけらかん。次の日のB社の見積もりを待たずしてほぼお願いするのはB社と決定した瞬間。翌日のB社からの見積もりは細かな提案をいただき価格も納得のいくもので、その場で発注させて頂いた。

一番の問題は次なのです。心当たりのあるリフォーム店、工務店は注意してください!!

現地調査、見積もりを頂いたA社。今回は発注できなかったのでお詫びと、その理由、「?見積明細の誤りとその後の応対の不手際、?クロス全張替等で提案がまったくなかった」を申し上げた。この理由を申し上げたのは信頼しているから次はがんばってくださいというもの。いわばクレームに近く、これは愛のあるクレーム。まだ私のA社に対する信頼は失われていない。

A社からの返答は無かった。信頼が失われた瞬間。もう今後声を掛けることはない。

こうして顧客は離れていくのです。長いつきあいのなかでたった1つの案件が失注しただけ。その顧客のトータル売上を考えると本の一部にすぎないはず。それでも目先の案件を逃しただけでその顧客から得られるすべての案件も逃してしまったのです。

「すみません。他に決めました。」という連絡をくれる見込み客はまだ見込み客のままです。その理由を聞いたり、検討いただいたことにお礼を申し上げたり・・・次につなげるフォローが大切です。