社員のやる気

 日経産業新聞から。
 仕事に対する自分のやる気を自己分析できるという記事が掲載されていた。開発したのはJTBモチベーションズ。チェックするのは45項目の質問に対し、自分で4段階で回答する。45の質問は以下の9つのカテゴリに分類され、自分のやる気をそれぞれの角度から把握することが出来る。
 1.適職
 2.自己表現
 3.職務管理
 4.環境適応
 5.業務遂行
 6.期待・評価
 7.人間関係
 8.環境整備
 9.プライベート
 特に中小企業でバリバリと働く人材は5の点数が突出して高い傾向にあるようなのだが、このパラメータは企業規模が大きくなるにつれて発生する組織的な障害に通じるものがあると考える。というのは小さな企業で「5業務遂行」指向でバリバリとやってきた人材が企業規模が大きくなるにつれ管理職に就く。当然管理職に求められる能力は別のカテゴリとなるのだが、プレイングマネージャのように現場を見ながら管理をしていると企業規模にうまく適合しなくなる。(しかし実際にはプレイングマネージャに成らざるを得ない段階が必ずある。)そして、それを放置しているとプレイングマネージャの存在があたりまえのような組織になるのである。そこから組織的な強みは生まれずに属人的なノウハウで個人が活動し、組織力が発揮できないのである。
 プレイングマネージャから脱却して管理業務に集中してもらうと短期的には売上や生産性が低下し影響が大きいのだが、そこは教育・投資と割り切って本来課せられた業務に集中しなければバランスの取れない組織となってしまい、長期的に見れば大きな損害になると考える。