穴吹工務店の倒産

もう新聞やニュースで大きく取り上げられていますが穴吹工務店が倒産し会社更生法を申請しました。

当社は地方に比較的安めのマンションを多く供給しており、昨年度の供給数ランキングでも全国3位の実績です。しかし急成長する企業は収益重視型が多くそれに資産ストックが追いつかず経営基盤は脆弱なもろいものになりがちです。今現在のマンション不況のあおりをもろに受け、在庫が増えることで資金が固定化され資金繰りが悪化し倒産。こうしたケースはマンション建築・販売を手掛ける多くの建設会社に懸念されるパターンです。

しかも今回は創業家とその他の経営陣とのイザコザもあり、それが金融機関など外部関係者の信頼を損ねる大きな要因となったようです。会社の再建方法による意見の相違とうたわれていますが、今後その内容はより明らかになっていくものと思います。

私が活動するエリアにも建築中のサーパスマンションがあります。経営者陣は建築中のマンションについては最優先で完成までこぎつけると言っています。しかしこのマンション不況のなか有力なスポンサーが現れるかどうかはわかりません。完成前に販売が開始され竣工時には売り切れ御礼が出てた時代はとうに過ぎました。しかし当時の販売形態だけは残っています。企業側からは資金回収を早めるメリットがありますが、消費者側からすれば倒産リスクが無視できない大きさとなっています。

この倒産によりマンション業界はより厳しくなっていくことでしょう。それでも「とりあえず建てる」という方針でマンションが増え、デベロッパーや建設会社の経営基盤を脅かすことは減らないと思われますが・・・