経営事項審査のランクアップで決算を粉飾した企業が営業停止に

経営事項審査のランクアップを図ろうと決算を粉飾した大阪の建設会社が営業停止になりました。

公共工事を行う建設会社はすべて経営事項審査を受けています。経営事項審査の評点と各自治体が独自に設けてる評価項目をあわせて会社をランク付けしているわけですが、ランクが高いと大規模工事が多く、低いと小規模工事中心となります。しかもこれまではランク別に棲み分けされてて、違うランクを対象とした工事には入札できない仕組みだったのですが、一部の自治体でそうした棲み分けを撤廃して自分のランク以下の対象工事は入札できるようにしているケースもあります。

そうした背景もあり、公共工事が中心の建設会社にとっては自社のランクはとても大切なものです。そうしたニーズがあるため、経営事項審査についての評点対策というものも存在し、私もそうした相談を受けることがあります。しかし粉飾は違法であり、そうしたものは「対策」ではなく単なる「犯罪」でしかありません。

この4月から経営事項審査の内容も改正されます。罰則を強化してもそうした犯罪が0になることは無いでしょうが、こうした企業のせいで建設業界がグレーイメージにさらされ、真面目になっている企業まで迷惑がこうむることが腹立たしいです。