障害者授産施設の研究

 先日の土曜日は中小企業診断協会和歌山支部の研修に参加しました。私は大阪支部に籍をおいていますが和歌山支部にも賛助会員として参加Image0243させていただいています。当日はかなりの雪で大阪・和歌山でも積雪が見られました。左の写真は自宅から駅に向かう途中のものです。
 研修のテーマは「障害者授産施設」です。支部が12月にまとめた報告書「障害者授産施設及び作業所の実態と今後の方向に関する調査研究」をもとにその内容が紹介されました。障害者自立支援法にもとづく授産施設はほかの福祉サービスと同様に1割負担の利用料を払うのですが、施設内で行う仕事・作業により賃金が支払われるものです。様々な目的の事業に分かれているのですが全体的に得られる賃金はかなり少ないのが実情です。(研修では月額平均8千円程度と紹介されました。)
 こうした施設を企業の観点で見ればもっと生産性の高い作業を行うことなど改善の方法が見られるのですが、そもそもそうした考えが馴染まず、単に「自宅から外に出るだけで良い。」や「自分のこどもにそんな作業はなるべくさせたくない。」といった保護者の思いもあるようです。
 しかし中には見事に事業として成り立っている授産施設もあり、じゅうぶん生活していけるぐらいの賃金が支払えるような仕組みを構築しているケースもあります。考えると相当深いテーマのようですが、今後自分も少し学んでみようかと思う良い機会となりました。
 福祉というテーマでは自分は福祉住環境コーディネータとして地場の工務店に対する新しい事業のあり方の可能性を考えています。地方にいけばいくほど公共工事削減のあおりを受けて大変な思いをしている工務店が多い中、そうした地域の特性(お年寄りが多い。持ち家比率が多い。)を逆に強みに捉えるとそうした福祉住環境を整備するリフォーム需要が少なからずあると考えているからです。
 福祉住環境は当事者からすると守りのテーマ。授産施設は企業として捉えると攻めのテーマです。両者をバランスよく取り入れていきたいと考えています。