Accessで構築したシステムを有効活用

 業務に関するシステムをMicrosoft Accessで構築するケースが多い。データベースとしてだけではなく帳票や画面フォームなどもあわせて構築できるのがよい。
 しかし業務が拡大するにつれ複数人でそうしたシステムを活用しようと考えた場合ネットワークに対応するシステムが必要となる。データベースを変えるだけでなく帳票や画面フォームのシステムまで変えるとなるとほとんど作り直しということになる。
 そこで帳票や画面フォームをそのままAccessで活用しデータベースだけをネットワーク対応型にすりかえる方法が必要となる。
 現在自分の顧客のシステムもその時期に来ており、フリーで活用できるPostgreSQLなどのデータベースとAccessを連携させることを考えている。専門的な作業も必要となるが作り直しよりははるかにマシである。
 またその経過も報告していきたいと思う。

工事をブランド化する

 建設会社が自社の製品(工事)を売り込むのにどうしたらいいのか相談を受けることがある。自社の製品(工事)の販売を伸ばすには顧客のメリットを訴求することが大切と前にここでも紹介したことがある。「あなたの会社が顧客に選ばれる理由は?」の問いに顧客の視点で答えるのだ。そしてもっと売り込みやすくするためにあと1ステップある。それはブランド化である。ブランドといえば少し大袈裟に受け止められるかもしれない。工事にキャッチコピーや名称をつけて覚えやすくする程度のものである。しかしそれが購買意欲をより高めることにつながるのである。
 人間がある商品を見つけてから購買にいたるまでの心境の変化をその頭文字をとってAIDMAと呼ぶ。
 ・みつけてもらう
 ・興味をもってもらう
 ・欲しいと感じてもらう
 ・覚えてもらう
 ・買ってもらう である。
 例えば型枠工事を専門に手がける会社があって、その特色は段取りの良さからくる短い工期であったとする。(特色で「安い」というのは基本的に長続きしない)
 安田工務店の『型枠特急』
 
というのが一例である。A4一枚もののチラシサイズで大きくタイトルをうたい、自社の特徴や施工写真などを掲載する。
 「あなたの会社はどういった会社ですか?」
 1.「型枠工事を専門にしてまして特徴としてはスピードにあります。・・・・」
 2.「『型枠特急』という名称で型枠工事を専門にやっています。・・・」
 続きの話が聞きたくなるのは明らかに2であろう。またイメージしやすい名称は説明もスムーズにはこび、顧客側も自分のメリットをイメージしやすいのである。
 またこのブランド化は次なる活動へ展開しやすくするものでもある。この「次なる活動」についてはまたの機会で紹介したいと思う。

岸和田市のものづくり支援

本年度より岸和田市ものづくり支援のコーディネーターの任務に就く。今日はその初回打ち合わせを行った。事務局は岸和田市産業部商工観光課に置かれている。私の事務所(貝塚)との距離も近くフットワークの良さを活かして岸和田市のものづくり(製造業)の活性化に少しでも貢献したいと考えている。
■岸和田市ものづくり支援Web

スタートアップ支援事業(助成金)

 中小企業基盤整備機構の19年度第1回事業化助成金の募集が9日より始まる。研究開発を終え事業化段階を迎えるにあたり不足する資金を助成するものである。助成率は50%で助成額は最大500万円(別途300万上乗せされる場合もある)となっている。
 新しい工法を開発したが事業にのせるまでの資金が確保できない場合などが当てはまる。2回目の募集は9月となっている。検討してみてほしい。詳しい情報はこちら。

個店が気になる・・・

 今日は会社員時代の先輩と呑んだ。新入社員のころからお世話になっていた方で進むべき道は違ってしまったが今でも厚意にしてもらっている。
 色々な方と呑む機会が多いが最近どこにでもあるチェーン店を避ける傾向がある。外れがなく安定している面で良いのであるが逆に意外性が無いところがその理由である。小さくて古い感じの飲み屋が7時頃にはもう満席である。そうした店にどうしても足が向くのである。なぜこの店は人気があるのか・・・と一杯やりながら考える。それがもう1つの肴となる。
 今日行った店には気さくなおばちゃんと少し頼りない大将がいた。驚いたのは焼酎の品揃え。焼酎ブームで多くの種類をそろえる店は多いが人気のものはだいたい空瓶だけ飾ってあって売切れである。ここでは昔は普通に買えたが今は入手困難になってしまった懐かしい焼酎も飲めた。
 この店の特徴は決して焼酎ではなく、気さくなおばちゃんとリーズナブルな価格、味、そしてごちゃごちゃとして落ち着ける雰囲気にあると自分では思っている・・・
 

診断士合格入門講座

 今日はLECの京都駅前校で08年度合格を目指す受講生に入門講座を開いた。(この講座は無料講座となっている。08年度合格を目指す方々には受講をおすすめする。)
 通常のインプット講座は試験科目に沿った、どちらかというと機械的に進めなければいけない講義であるが、この入門講座は診断士の仕事の進め方、分析の仕方などを紹介することが目的でどちらかというと診断士の仕事に興味をもってもらい、「合格するぞ!」というモチベーションを高めてもらうことが目的といえる。
 SWOT分析や経営戦略の策定手順などを活きた事例を交えて紹介する。講師側に与えられた自由度が大きかったためいつも以上に熱が入った。3時間ひたすら語りっぱなしだったので聞く側も疲れたかもしれない・・・
 診断士は資格としても存在意義としても素晴らしいと思う。受験機関を利用するかどうかは別にして是非ともチャレンジしてほしいものだ。

中小企業向けにリコール保険

日本経済新聞5月5日の記事より
損害保険会社が日本商工会議所等と連携して中小企業向けにリコールの費用を補償する保険の取扱いを開始した。
14日に施行される改正消費生活用製品安全法(消安法)にも対応している。
日本商工会議所のHPに掲載されている紹介資料では中小企業PL保険制度に特約としてリコール費用担保特約が加わるかたちである。特約の費用は前年度売り上げ高×料率で料率は業種・加入タイプ別に異なる。費用負担の内容は一律で限度額3,000万円となっている。リコールに要する費用で保険支払の対象になるものは上記HPにも掲載されている。是非参考にして欲しい。

自治体の発注を代行

 日経新聞5月4日の記事から。
 自治体の発注を建設会社が有償で代行するCM(コンストラクション・マネジメント)の動きが本格的になってきた。今夏をめどに官民の推進協議会を設置し手数料の設定や普及策を検討するとのこと。
 公共工事を中心に行う建設会社の新しい活路として注目したい。米国などでは一般的名CMであるが、国内ではまだまだ事例も少なく馴染みもない。今後は単なる現場代理人(現場監督者)ではなくCMとしての技術・ノウハウ・経験を持ち合わせた人材が必要になってくるであろう。

兵庫県、公共事業の設計案を独自に変更

 兵庫県で公共工事で設計コンサルタント会社が行った設計内容に県側のアイデアや設計方針を加える仕組みを構築している最中である。本日の日経新聞の記事に掲載されている。
 この活動により工事費など調達コストの削減につながる。また、設計コンサルタント会社と施工を行う建設会社との癒着を防ぐためなどの理由で最近では設計・施工の一括発注も考えられている。どちらのケースでも発注者側に技術者が必要となるが、兵庫県の場合はそうした技術者が職員の中にいるようでうまく動いているケースといえる。
 都道府県レベルでは可能なのかもしれない。市区町村レベルではそうした技術者不足のニーズを何らかのかたちで補う施策が必要であろう。

公共工事落札率の低下・・・

 今日の日経新聞の記事に公共工事落札率の低下が続いているという記事があった。現在70%台で推移しているという。
 談合決別表明で価格競争がはじまったと言われるが、昨今の事件で決別は完全でないことも表面に出てきた。自治体によってはまだ最低金額によるクジ引きが多く行われており調達の仕組みがまだまだ完全でないことをうかがわせる。
 価格競争も度が過ぎれば粗悪な工事をうみ、せっかくの投資が無駄なものとなりかねない。しかも応札側も一定の水準を下回る金額であれば調査が入るようになってきた。
 民間工事より利益率が良いとされてきた公共工事もやりにくくなってきた。でも新たな手口に手を染める企業もいる。いたちごっこと諦めた声も聴かれるが、机上の理屈で支えられたものより現場の様々な問題をつぶしながら少しずつ前進させたルールの方が良い。今後も入札制度の変革から目が離せない。