愛知県の江南商工会議所にて建設業経営セミナー

 昨日は愛知県江南市の江南商工会議所にて建設業経営セミナーの講師をしてまいりました。

20081126 江南市は人口約10万人で名古屋市内まで名鉄特急で二駅。ベッドタウンとして好位置にあります。しかし駅前の商店街は閉店しているものも多く、私も当日無線LANスポットで利用しようとしていた駅前のマクドナルドも閉店(移転)していました。

 開始時刻の3時間前に到着し、駅周辺を散策。戸建住宅が多く大型マンションは見られません。ベッドタウンとして新たに開発が進んでいるというわけでは無いようです。

 大型公共工事も少なく建築の需要も少ないとあれば、建設会社の生きる道はそう多くの選択肢が残されているわけではありません。

 講演前のコンビニで地元の地方紙新聞を購入。ちょうど江南市が市民によるまちづくりのガイドラインを策定したとの記事がありました。建設会社は地域のインフラを担う産業です。しかしインフラも利用者がいないことには整備する意味がありません。そうした意味で地域住民にとって住みやすい環境を提供し、人口増加を図ることでインフラ整備・住宅整備の需要が起こります。地域密着型の産業であるからこそ、こうしたまちづくり活動にも積極的な参加が必要になってきます。

 というわけであっという間に散策は終わり、講演にのぞみました。

 主催は商工会議所の建設部会。公共・民間、建築・土木と同じ建設会社でも多種多様のため、広く業界動向をおさらいして経営改善のあり方をときました。テーマが広くいつも2時間で終わるかどうか心配しながら進めるのですが今日は4分オーバー。許容範囲だったでしょうか・・・

 終了後は何社かご意見・ご質問をいただき無事終了。何かヒントを持ち帰っていただいていればいいのですが・・・

住宅性能表示制度

 少し前ですが、20日(木)の日経夕刊に住宅性能表示制度についての広告記事が掲載されていました。実際には思うように広がっていない同制度ですが、性能表示する設計者・工務店側から見た場合どうなのでしょうか。

 住宅性能表示制度は「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」で設けられたもので2000年10月からスタートしました。第三者(指定住宅性能評価機関)がその住宅について設計、施工の2種類について評価するものです。評価項目は10分野で以下のものです。

  1. 構造の安定
  2. 火災時の安全
  3. 劣化の軽減
  4. 維持管理
  5. 温熱環境
  6. 空気環境
  7. 光・視環境
  8. 音環境
  9. 高齢者への配慮
  10. 防犯

 よく住宅性能表示していることを売り文句に営業している住宅販売会社を見かけます。しかしながら表示していることそのものは住宅の品質を高めることではなく、第三者に評価してもらったに過ぎないことを説明するべきです。「表示=高品質」と見せかけることは間違った捉え方でしょう。

 購入者側からのメリットは性能表示している品質を満たしていない場合、補修等を求めるわけですが、トラブルとなった場合、紛争処理機関を利用できます。ただし、これは売り側が倒産等に至っている場合はどうしようもありません。昨今話題になっている瑕疵担保はそうした最悪のケースでも保険又は供託金で賄おうとするものです。他に住宅ローンの優遇や地震保険上の優遇があります。これらのメリットを購入者側に十分説明し訴求することが大切です。

平成20年度(第2回)超長期住宅先導的モデル事業の採択事業の決定

 いわゆる200年住宅構想の実現に向けたモデル事業である「超長期住宅先導的モデル事業」の採択事業が決定した。今回で2回目となる本事業でも多種多様な事業が採択されている。

 超長期住宅は技術的な耐久性能向上も大切であるが、長い期間で保有者が何度も交代するため過去の改修履歴が参照できるというソフト面での整備や中古住宅の評価(固定資産税・減価償却の仕組みも含む)、流通など多岐に渡って克服しなければならない課題がある。

 さらには今後新しく建つ住宅への対応だけではなく、既存住宅についてどう考えるかも重要なポイントで今回採択された事業も既存住宅に着目したものが何点かあった。

 今後、こうしたモデル事業が計画から実行段階に移るにしたがい、どのような課題があらわれ、どう克服されていくのか注目していきたい。

住宅会社の経営破たんを分類・・・

 ケンプラッツの記事「どんな住宅会社が経営破たんに陥るのか」。地元では優良企業といわれた住宅会社が何故破綻するのかを分析している。

 主要因としてあげられているのは4パターン。ここでの記述は避けるが、これらのパターン分類については私も同意見である。企業の破綻は最終的には資金繰りでの行き詰まりとなるが資金繰りが悪くなるパターンとこの4パターンはうまくリンクするのである。

資金繰りが悪くなるパターン

  1. そもそも収益性が悪い(赤字である)
  2. 売上拡大に伴い運転資金が増大している
  3. 在庫拡充により資金が固定化している
  4. そもそも資金繰計画が無い

 特に事業拡大局面において事業の隅々まで経営資源が行き渡らなくなる。フローが先かストックが先かという話があるが、その両方のバランスが大切である。自転車操業的なギャンブルでは経営とはいえないのである。

リフォーム支援ネット「リフォネット」のホームページがリニューアル

 リフォームを支援するサイト「リフォネット」のホームページがリニューアルされた。

 閲覧者を「消費者」、「事業者」、「関係団体」の3カテゴリに分類し、参照したい情報を整理して提示し、以前より随分使いやすくなったように思える。また写真やイラストなども使われており印象もやわらかくなった。リフォーム業者を仲介する仕組みとしては老舗的な存在だけにこうした改善はうれしい限りである。

 最近はこうしたリフォーム業者を紹介するポータルサイトも増えてきたように思える。利用者側にしてもどこの情報が充実しているのかわからないし、事業者側としてはそれぞれ個別に登録する必要があるため登録料負担や常に最新の情報に保つためのメンテナンスに要する時間・労力も必要だ。ただ、これを単なる「メンテナンス」と捉えるのではなくあくまで「営業窓口」と考えなければならない。利用者が知りたがっている情報の提供が問いあわせ・受注に繋がるのである。

異分野進出もいいが単なる「隣の芝は・・・」では具合が悪い

 ケンプラッツ土木の記事に「異分野へ進出しなければ中小建設会社の明日はない」とある。記事の内容からすると少しタイトルが過激であるように思える。異分野への進出を検討するにあたっての注意点が記載されている。

 異分野進出にあたっての一番大切な心構えは、「どんなに建設業界で実績を積んだ企業でも進出先の業界では後発新米企業である」ということである。今の事業が立ち行かなくなったから他のことをやってみよう!というような考えでは100%失敗する。その進出先の業界でも建設業界と同じように熾烈な競争が行われているのである。そうした中に飛び込むのであるから何らかの優位性が発揮できなければ到底競争には勝てないのである。

 成功事例の情報は事例集を見れば集まるが、失敗事例を集めることは難しい。どういったリスクが潜んでいるのか・・・進出したい業界のそうしたリスクがスラスラと出てこないようでは勉強不足で進出は見送ったほうが良い。また成功事例の研究にあたっては表面上の技術・やり方ではなく、経営者の考え方やそこに行き着いた過程をよく吟味してほしい。単なる真似事で成功するのであれば星の数ほどあるほかの建設会社がすでに真似して成功していると考えるのが自然ではないだろうか。

公的助成を使ったバリアフリー

少し前になるが11月9日(日)の日本経済新聞の記事で「公的助成使えるバリアフリー化」というものがあった。

福祉住環境整備は介護保険を使った20万円上限の資金援助が基本だが、同じような資金援助で各自治体が独自で行う助成制度もある。これは各自治体のホームページか担当部局に問い合わせればわかる。また、バリアフリー改修促進税制を活用した所得税や固定資産税の控除・減免措置もある。また工事費を借り入れたい場合には高齢者向け返済特例制度や高齢者住宅財団の保証制度もある。

こうした情報は制度の利用者だけでなく、住宅改修や福祉用具を提供する事業者側にも当然備わっていてほしい情報だ。自治体や支援団体からパンフレットを取り寄せ、社内勉強会などで活用してみてはどうだろうか。

行政書士試験、無事終わりました

報告が遅くなりましたが、行政書士試験、無事終わりました。

出来は良くもなく悪くもなく。記述があるので自己採点は去年同様やりません。来年の合格発表まで試験のことは忘れてやりたかったことに時間を費やしたいと思っています。

会場は和歌山県ビッグホエール。いつもならコンサートなどを行う会場です。受験票にある座席番号も「アリーナ1F え列」・・・本当に何か催しを見に行くような気分。肌寒い一日でしたが試験会場はさらに緊張感で凍りついたような雰囲気。でもあまり会場の雰囲気にのまれることはありません。そこはマイペースな自分の性格に感謝しています。

駅から試験会場まではおよそ徒歩20分。バスなどの交通機関もありましたが散歩がてら歩きました。途中、和歌山ラーメンで有名な井出商店があるのですがあいかわらず行列していました。日曜日の夕方ということもあるのでしょうが。

兎にも角にも無事終了です。机の上から行政書士の参考書と問題集が無くなりました。1月にまた引っ張り出してこなくていいよう願っています。

建設人ハンドブック2009年版 建築・土木界の時事解説

 建設業界の動向を知るのに最適な『建設人ハンドブック2009年版 建築・土木界の時事解説』が今年も発売されました。

 このハンドブックは毎年購入しています。業界内の時事ニュースはチェックしているつもりですが、なかなか全体を網羅することはできません。また建設会社に勤務しているわけではありませんので最前線の動向についても疎遠になりがちです。そうした情報不足を補うためにも大切な一冊です。価格も840円と安いので建設会社の新入社員研修などにも良いのではないでしょうか。もちろん、経営者も建築・土木、公共・民間でなかなか他のところは見えてこないことが多いので業界全体を見渡すためにもオススメの一冊です。

Google AdWords Team と偽るメール

 最近立て続けに「Google AdWords Team [adwords@google.com]」から「Google AdWords Alert」というタイトルのメールが届いています。

 Google Adwordsは使ったことがありませんが、Googleが提供するサービスは色々と利用しているため、こちらの手違いで何かやらかしたかと思うも英文のメールですべて解読するには時間がかかりそう。さらにクレジットカードがどうのこうのと・・・怪しい

 というわけでGoogleのサポートに問合せをしてみましたら「やはり!」

 以下のような回答を頂きました。

ご担当者様
 
平素より Google をご利用いただき誠にありがとうございます。
 
お知らせを頂戴したメールについて調査した結果、弊社からご連絡を差し上げたものではないことを、確認させていただきました。

お知らせいただいたメールに記載されたリンク等についてはクリックなどの操作を行われないよう、お勧めを申し上げます。

 スパムメールは毎日100通以上届いていますが、利用しているサービス事業者の名前をかたられると少し戸惑ってしまいます。注意が必要ですね。

 皆さんも同様のメールが届きましたらくれぐれもご注意を!