『君を幸せにする会社』で来年を思う

少し前に先輩診断士の方のブログで紹介されていました『君を幸せにする会社』をやっと最後まで読むことが出来ました。 といいましてもボリュームでは数時間で読める内容なのですが、車載文庫になっていましたのでなかなかまとめて読む時間が取れず、車の年末掃除の際に引き上げてきて最後まで読んでしまった次第です。

事業を考えるときにとても大切なことを教えてくれる本です。本質をついていると思います。そして、それが大切と沢山の企業に伝えてきました。ただ、今年の自分はそれが実践できたかと問われると少し自信がありません。それは本当に難しいことです。自分が幸せになり従業員が幸せになり、顧客が幸せになる。その顧客の幸せの対価が利益につながる。今一度、自問自答しながら来年をどうするか考えたいと思っています。

年末に届いたエコなプレゼント

 住宅金融支援機構からエコなプレゼントが届いた。

20081228プレゼントはエコバック。機構のメールマガジン購読者向けのプレゼントに応募していたのをすっかり忘れていた。

エコバックはいまいち普及していないように感じることが多いが、私は(実際には私の家内)努めて利用するようにしている。エコに貢献する目的もあるが、買物袋を持参することで貯まるスタンプを集めるのもそうした意識を後押ししている。

先日、建設業界における環境からのアプローチに力を入れたいとここのブログでも宣言したところにこのプレゼント。単なる偶然だろうが決意に力を添えてもらい感謝している。

建設産業と環境

 建設業界は社会インフラの整備を通して多くの地球資源の活用とかかわりの深い産業です。ここ何年かは公共投資予算の縮減からスクラップ&ビルドの脱却、新築より維持・メンテナンスへ重きをおいた政策へと推移しています。また、福田元総理が熱を入れていた200年住宅と呼ばれる超長期住宅も導入メリットの1つとして環境負荷低減がうたわれています。

 建設リサイクル法やグリーン調達と、法整備や公的機関の取り組みも地方自治体レベルまで広がりを見せ、「環境=大企業」という構図はとうの昔の話です。中小企業においても環境意識を高めることがまず第一ですが「環境なんて儲からないし・・・」という考えも捨てるべきです。地方自治体においても環境負荷の低い公共投資が求められています。総合評価方式により応札側も技術等の提案がしやすくなりましたが、新工法などの提案が難しくアイデア勝負となる中小企業においては3Rを意識した提案も重要な要素になってくるのは間違いありません。

 昨日国土交通省の方から「建設リサイクル制度の施工状況の評価・検討について とりまとめ」が公表されました。あいかわらず不法投棄などが多い現状が克明に記載されています。

 私は中小建設会社が生き残りをかける手段の中に「環境」はどうしても外せないと考えています。そのために今色々と情報収集に努めています。環境をキーにした建設会社の業績向上策として取りまとめたいと考えています。

カーボンオフセットの年賀状

今、年賀状の準備をしています。今年はカーボンオフセット年賀状を使うことにしました。

年賀状という風習は日本の良き文化(と私は思っています)ではありますが、大量の紙を消費するという意味では地球環境にはやさしくありません。カーボンオフセット年賀状は1枚55円。通常の年賀状より5円高いのですが、5円は地球温暖化防止推進活動に寄付されるというものです。

「環境」という言葉は大手企業が使うイメージアップ手段で中小企業にはまだまだ・・・というのは昔の話で中小企業にもそうした配慮が必要になってきました。特に建設業界でも環境をキーワードとした話は色々とあります。建設リサイクルやグリーン調達。スクラップビルドを繰り返すのではなく3Rを意識した事業展開が必要になってくるでしょう。

そうした意味で来年は私も環境面に配慮した支援ができるように努めたいと思います。

土木設計技士という資格が2009年度からスタート

土木設計技師という建築士の土木版ともいうべき資格制度が2009年度からスタートする。

試験を行うのは建設産業共同教育訓練協議会。2009年度から試験が行われる。

資格保持者の活用を考えると土木設計という特性から公共工事の発注元が建設コンサルタントに設計を依頼する際に有資格者を優遇するといったことが考えられる。もちろん、単なる有資格者というだけでは設計の品質を担保することはできないが受験には実務経験が必要であるためペーパーホルダーは少なくとも防げそうである。

ただし、最近話題になった施工管理技士の替え玉受験のように資格を持つことが目的となって意は意味が無い。その資格を活用して付加価値の高いインフラ整備が行われてこそ、資格の存在意義があると思う。

情報化施工という考え方

以前、このブログでも紹介した情報化施工推進会議。7月末には情報化施工推進戦略が掲げられ、その対象として指定された工事の施工も進んでいます。

情報化施工とは特に生産性が低いとされる建設施工を改善し、生産性の向上はもちろん、品質確保、安全性向上、熟練労働者不足への対応を図るものです。一番イメージしやすいのは重機の自動操縦や遠隔操作です。また設計図書がCADにより電子化されていれば、製造業のNCまではいかないですが、コンピュータ制御により施工できる範囲も広がります。

しかし「情報化施工」という新しい工法は建設会社はもとより発注元の理解も進んでおらず、従来の施工と同じように認知度を高め、また施工技術の安定・標準化も図る必要があり課題はまだまだ多いといえます。

私個人的には、こうした情報化施工技術の活用としては危険度の高い工事への適用が一番メリットが大きいと考えます。ただ、国内ではインフラ整備も進んでいますのでそうした大規模工事は減少するでしょうし、保守メンテナンスは現場の状況により判断しなければならない項目が多いため自動化できる範囲も少ないように思います。そのため、海外であったり、あるいは宇宙ステーションや月面基地の建設への応用も可能かとSFのような話ですが夢を膨らませています。

【お知らせ】建設業経営者研修

建設業振興基金の主催で建設業経営者研修が開催される。

開催内容はここ。2月16日、17日の2日間にわたり、4人の講師が講演を行う。

講義「地域住民価値向上と建設業の将来─ 福島県建設業協同組合の取組事例を通じて─」
講師 奥本 英樹 氏(福島大学経済経営学類 准教授)

講義「今、銀座が農業で面白い!」
講師 田中 淳夫 氏(NPO銀座ミツバチプロジェクト 副理事長)

講義「地域と連携した私達の取り組み」
講師 岡田 吉弘 氏(平和建設株式会社 代表取締役お客様係)

講義「地域における建設業の経営戦略」
講師 後藤 吾郎 氏(後藤会計事務所)

建設業の経営で安田の持論は経営管理能力(特に守り)の向上と地域社会との融和がポイントである。そうした意味でこれらの講演内容はそのどちらも含んでおり経営のヒントになるものと思われる。

地域密着型といわれる建設業。最近、地域密着している建設会社の数が減っているように思えるのは気のせいだろうか。

建築施工管理技士の替え玉受験

 建設現場を取り仕切る管理者が所持すべき資格である建築施工管理技士で替え玉受験が事件になりました。同じように○○施工管理技士という名の資格は沢山ありますが、現場に有資格者の配備が義務化されているなど建設業を取り巻く構造が動機の1つであることは間違いないでしょう。

 現場配備の義務化以外に経営事項審査で点数化されるなど建設会社を取り巻く管理技士資格の重要性は大きいものです。しかしそうした制度化された一面ばかりを追うと本末転倒です。そもそもこの資格は現場管理者として正しい施工が行えるか管理技能を問うためにある資格です。十分な知識・経験(受験には実務経験も必要)が無い人が現場管理した建物・・・というだけでゾッとしますが、設計上の不備や施工上の問題が見抜けない、対応できないなどその後の建物の利用において甚大な影響を及ぼしかねません。

 替え玉受験、依頼するほうも、されるほうもまったくことの重大さの認識に欠けています。そうした輩が業界イメージをどんどん悪いものにしてしまいます。この不況のあおりを大きく受けている建設業界においてまた大きなマイナス要因が発生しました。

 企業のコンプライアンスについて色々と盛り上がるなか、こうした倫理道徳に反する組織・人が存在してはどうにもなりません。

 

堺商工会議所の創業塾、締めくくりのフォローアップ講座が開催されました

 6日(土)に堺商工会議所の創業塾でフォローアップ講座が開催されました。今回は営業力というテーマにスポットをあてて少し話をしました。一緒に担当させていただいた福住先生のコミュニケーション力の話も大いに参考になり自分も勉強しつつ・・・

 残りの時間は各自の近況報告。今回は今年の創業塾受講生だけでなく昨年、一昨年の受講生も参加しているので、今年はじめて担当した私にとってはまた色々な方との出会いがありました。

 今回も色々な相談に対して思いつくがままのアイデアを話しました。事例など様々な情報を根拠に吟味した回答もいいのですが、ひらめいたものは頭で考えるより早く口に出てしまいます。検証は後回しになってしまいますが、そこは鮮度を大切にしたいということで自分を納得(正当化?)しています。

平成20年度「一級建築士・二級建築士・木造建築士」の定期講習会

改正建築士法により建築士事務所に所属する建築士に3年後との受講が義務付けられた講習会が実施されます。

主催は(財)建築技術教育普及センター で、2月から3月にかけて全国で開催されます。建築士の方は忘れないように受講してください。

資格試験は合格後の更新研修や更新試験を課すものも少なくありません。私が保持している中小企業診断士は更新研修がありますが、システムアナリスト(情報処理技術者試験)は更新がありません。情報処理という技術進歩の速い業種では自発的に知識のブラッシュアップが必要でしょう。

建築士においても様々な工法・建材などが開発されているなかで、そうした新しい知識ノウハウの補充が社会インフラ全体の価値を高めることにつながるように思います。同じ工事費で付加価値の高いものを設計・施工する。これは建設業界に課された義務といえるでしょう。