CIIC許可・経審申請パックで建設業許可、経営事項審査の申請書類を作成

財団法人建設業情報管理センターが許可・経審申請書類作成ソフト「CIIC許可・経審申請パック」の提供を開始している。

さっそく使ってみた。

Ws000000 本ソフトはエクセルをベースに作成されており共通項目入力シートに共通項目を入力しておけば申請に必要な各様式ファイルへの取り込みや出力が可能になっている。入力桁数などのチェックもできるため申請書作成には便利なツールだといえる。

Ws000001 これは建設業許可申請書のファイルに共通項目の取り込みを行ったもの。

Ws000002 そしてこれがその出力イメージだ。ここから印刷すれば様式にそった申請書の出力が可能である。

申請手続きのことをあまり知らない方よりは今まである程度申請を行ってきた人向けのソフトだ。そのため入力ガイドや申請ごとに必要な提出書類のリストは得られない。申請を自ら行う建設会社か或いは申請を代理する行政書士などが利用すると便利だと思われる。

経営状況分析申請書類の作成支援ツールとして経営状況分析申請書および財務諸表等を簡単に作成することができる「分析パック」とあわせて使うとより効果的だ。

建設業の雇用関連3つの助成金(建設教育訓練助成金、建設業新分野教育訓練助成金、建設業離職者雇用開発助成金)を使いこなす。

建設投資の減少により厳しい経営を強いられている建設会社が多い。そうしたなか建設労働者の雇用の確保と建設業離職者のほか産業への再就職を促進するために3つの助成金が用意されている。

建設教育訓練助成金

この助成金は建設業の中でもリフォーム、メンテナンス、環境・エネルギー工事関連に注力しようとする建設会社が従業員に教育訓練を行うことを支援するものだ。これまでそうした分野の工種を担ってこなかった建設会社には特に有効だ。また職人の多能工化を図るために設備工事を行えるよう環境・エネルギー工事関連の教育を受けさせることも考えられる。

建設業新分野教育訓練助成金

この助成金は建設業ではなく新分野についての教育訓練を行う際に支給される助成金。様々な新分野が考えられるが全くの異業種は相乗効果が期待できないのでおすすめしないが、主たる建設業と関連が深い分野がいい。例えば介護リフォームをターゲットとして介護保険関連事業を行うことや、ビル修繕やマンション修繕をターゲットとしてビル管理・マンション管理事業を行うことなどが考えられる。

建設業離職者雇用開発助成金

これは支給対象が建設会社ではない。建設業界から離職し他産業に就職した際にその雇用を行った企業に支給されるものだ。その企業が建設業を行っていないことが要件に入っているが、関連した業種(林業、木材加工、建材販売等)であれば建設技術者を雇入れることにもメリットがあるものと考えられる。

助成金ありきで事業を考えることはありえないが、攻めの経営のために利用できるものは是非検討して欲しい。

工事現場の見学窓

さいきん、「見学窓」が気になっている。

「見学窓」とは工事現場や道路の地下にある共同溝のように普段見れないようなものが見学できる窓だ。  「見学窓」のキーワードで検索してみると今なら「札幌駅前通地下歩行空間事業」の見学窓を見たというブログ記事がいくつも出てくる。通常工事現場は防音や防災のために囲いがされており中を見ることはできない。しかし「見学窓」を通して中を見ることができる。

もう一つはもう竣工した場所であるが銀座と日本橋の地下共同溝の「見学窓」。国交省のページに紹介されている。小さな頃、マンホールを降りたらどうなっているのだろうと空想にかられていたが、こうした共同溝を構築することで一部のマンホールは不要になっている。(排水のための下水マンホールはなくならない)そうした説明パネルも設けてあり、地味ではあるが是非見学しておきたい場所である。

来月、東京に行くことがあるので時間があれば立ち寄ってみたいと考えている。

公共工事の入札案件で条件に合致するか判断するシステム

入札マネジメントシステムというシステムがあります。ITを使って工事ごとに入札条件に合致するか判断したり、複数の工事から条件に合致するものを抽出するような機能がついています。

支援先の企業でも利用している方がおられますが、よく見かけるのは「BeingBid」です。BEING社は建設業の積算や予算管理など様々なシステムを手掛けていますがそのうちの1つです。工事実績を管理するコリンズのデータの取り込みも可能になっていてなかなか便利です。

公共工事の数・規模ともに縮小するなかで応札できる工事を効率的に選定することは重要な業務です。技術者が固定される公共工事においてはどの工事にどの技術者を配置するかによりその後の応札への参加可否に影響するため慎重な判断を要します。

こうしたシステムを使うのはある程度大きな規模の建設会社になりますが、技術者を有効に配置し収益につなげるためにシステムを活用するかどうかは別にして考え方だけでも受注戦略に取り込んでおきたいものです。

建設業も大切な提案営業の極意は色々とありますが・・・

これまでのように施工依頼を待っているだけではダメ。建設業も積極的に提案営業を行うことが必要です。

提案営業のポイントは「顧客にとって得になることを提案する」こと。そしてその顧客にとっての得とは顧客にしか判断できないことに留意しておくべきだ。しかしながら建設に関する専門家の立場から顧客が思った以上の得を提案するのが提案営業。

どうどうめぐりであるが準備段階として調査をしたり技術的な優位性を確保することはもちろんであるが、いざ営業の場となったら顧客から情報を引き出すことが大切。そのためには予め用意した提案内容を一生懸命に説明するのではダメ。顧客情報を引き出すための「質問」が大切な要素といえる。

「質問」が大切なのは私が建設会社の経営相談にあたるときにもいえることで、面談時間の半分以上、できれば8割ぐらい相手が喋ってもらえれば面談(情報収集)は成功したといえる。

「質問」は相手の情報を引き出すことも有効だけれども、相手から信頼感を得る質問も大切。最初に警戒心を持たれている場合は簡単に「はい」と答えられて、なおかつ信頼感が得られる「質問」が大切だ。

例えば住宅営業のケースでお子さんがおられる場合は「こちらにお住まいでしたら○○小学校におかよいですか?」⇒「はい」⇒「校門の前に大きな桜がありますよね。もう葉桜になってしまいましたが今年もきれいでしたね。」⇒「はい」。

これは単純に調べればわかること。もう少し下調べが必要だが、例えば賃貸住宅に住宅営業に行く際にはその賃貸住宅の間取りや設備などの情報も下調べしたい。不動産会社のWebサイトを見れば空室があれば間取り図が参照できる。最近はキッチンやお風呂などの写真も公開されているので顧客の不満やニーズも捉えやすくなっている。そうした情報をもとに質問をするのである。

また、相手を納得させるための質問もある。質問を投げかけることで相手に考える機会を与えて自らの気付きを与えるのである。これはカタログなどを使って事細かに説明するよりも効果的なこともある。

営業の際の「質問」に一度目を向けてみてはいかがでしょうか?

リフォーム業者から得た見積内容について無料相談できます

リフォームに関して利用者を保護する施策が4月1日からスタートしています。

1.リフォーム瑕疵保険

消費者が安心してリフォーム工事を行えるよう、建築士による検査と保証がセットになった、住宅瑕疵担保履行法に基づくリフォーム瑕疵保険を整備するとともに、保険に加入している工事業者のリストを公開し、消費者が工事業者を選択する際の参考とする。

2.リフォーム見積相談制度(4月1日から)

(財)住宅リフォーム・紛争処理支援センターにおいて、工事業者から提示された見積に関する無料相談を受け付ける。

3.弁護士等による無料の専門家相談制度(4月1日から)

消費者の求めに応じて、全国各地の弁護士会で弁護士や建築士が無料で対面の相談を受け付ける。

特にリフォーム瑕疵保険制度とリフォーム見積相談制度は有効だと考えています。瑕疵保険についてはより認知度を上げ、公開されている加入業者リストの中からリフォーム依頼先を選定することが一般化して欲しいものです。リフォーム会社を紹介する多くのポータルサイトでも登録審査の際に加入要件があるとより強力です。

見積相談については、工事業者が作る見積もりは工種ごとに明細が分かれている場合が多いのですが、利用者からするとリフォーム箇所別の見積もりがわかりやすいとされています。今後、よりわかりやすい見積もりが作成され、加えて優良工事業者が「悪徳」という色眼鏡から解放されることを願っています。

中小企業応援センター事業、はじまりました

中小企業応援センター事業、はじまりました。

今までの中小企業支援センターや地域力連携拠点と基本的には同じ。経営相談窓口にて中小企業の経営者や創業予定者の相談にあたります。

昨年度まで堺商工会議所内に設置された地域力連携拠点の応援コーディネーターとして任務にあたっていましたが、私は場所を変えて大阪府商工会連合会が設置した中小企業応援センターで相談業務につくことになりました。場所は阪南市商工会です。毎週火曜日に担当します。

詳しくは大阪府商工会連合会のホームページに掲載されています。私も顔写真入りで紹介されていますのでよろしければ是非ご覧になってください。

阪南市商工会はこうした相談窓口がなかった拠点でもあり、まずは相談窓口の存在をPRすることからはじまります。より多くの人に知っていただき活用いただければと願っています。