中小企業大学校で決算書の読み方・活かし方の研修講師を務めています!

昨日17日から中小企業大学校関西校にて「決算書の読み方・活かし方」の研修講師を務めています。今日2日目が終わり、明日が最終です。
研修の中身は以下の通りです。
(ア) 経営管理に活かす決算書の知識
財務諸表の種類・内容と各科目の読み方、基本的な財務分析の手法について学びます。
・ 企業会計の種類と考え方
・ 決算書の種類・内容
・ 財務分析の基本(比率分析・損益分岐点分析)
(イ) 決算書の「読み方」の実践(演習)
モデルケースから決算書の数字の流れ、経営改善のポイントを学びます。
・ 経営指標から予測・判断できること
・ 改善策検討のポイント
(ウ) 経営改善への活かし方
自社の決算書分析から、実際に抱える経営上の問題点と、その原因・課題を考察します。
・ 自社の決算書を読む(演習)
・ 問題点の抽出と改善策の検討

初日は決算書の基本と財務分析のことなど座学でみっちりと講習しました。初めて決算書に触れるという人でもついていけるようにと色々配慮した研修です。ただ簿記の講座ではないので、どう読むか、どう活かすかに焦点をあてています。「そもそも決算書を読むってどういうことか?」や「利益は何で必要なのか?」といった問いかけも織り交ぜつつ熱く語ってきました。
初日の終了後は交流会。お酒も入って皆さんとざっくばらんに色々話をしました。結局2次会にも参加し11時前まで話し込みました。研修という場で偶然会った人たちと交流できることはとっても幸せなことです。11時からは部屋に帰ってDMM英会話。研修先でも受講できるのがとても便利ですね。来週から出張するミャンマーでもレッスンが受けられるのかチャレンジしてみます(^^)
2日目の今日は損益分岐点の話から、経営改善や改善策検討のポイントなどをお伝えしました。よく教科書に書いてあるような「短期的な支払い能力に問題がある(だったらどうだ??)」や「遊休資産の売却の検討(買い手は?多大な売却損はどうするの?)」ではなく、自社の事情を加味した、そして自社のビジョンや方向性に合致した指摘が必要だとしっかり伝えてきました。そして本来人間は変化を嫌うこと(受講した皆さんもやはり全員が初日と同じ席に座っていた)、変化する・しないではなく、変化を起こす側の人間にならなければならないことなど伝えてきました。
最終日の明日は皆さんが持参してきた決算書を使った分析です。私は部屋の片隅に相談コーナーを設けて、皆さんと一緒に今後の方向性を検討するお手伝いにまわります(^^)




 

同友会の役員研修講座で学んだこと

5月31日に大阪府中小企業家同友会の役員研修講座第1講を受けていました。
同友会が理念として掲げる「自主・民主・連帯の精神」がメインテーマです。
一番印象に残ったのが中小企業経営者としての責任についてです。社員やその家族の暮らしを担うという役割は前々から認識してきたつもりですが、それは目の前だけの話であって、もう少し広い視野が必要でした。それは日本中の暮らしを担うという責任についてです。もちろん、一人で背負うわけではありません。どちらかというと「関わっているという認識・気構え」と考えた方がいいかもしれません。消費増税や最低賃金の引き上げなど企業の負担を強いる改変があったとしても、「それじゃうちの会社はやっていけないから反対だ!」は狭い視野の考え方。全体観で、「消費増税は日本中の暮らしを担う観点からどうか?」、「最低賃金の引き上げは日本中のすべての国民の観点からどうだ?」と判断すべきだということでした。それが「連帯」であり、同友会理念の3つ目の「国民や地域とともに歩む中小企業」を目指す姿なのではないかと考えさせられました。
他にも色々気づきはありました。「何よりもスタートは信頼関係の構築にある」との再認識。労使が「最も信頼し合えるパートナー」となっているか。あるいはそれを目指しているか。「向き合っているうちはまだまだで、同じ方向を向かなくてはならない。」という言葉もとても印象的でした。今、ちょうど雇用を検討している段階です。こうしたタイミングで労使関係に対してみずみずしい話を拝聴できる機会をいただけたのも私にとっては偶然ではない何かを感じてしまいました。
そして講座全体にわたって「自主・民主・連帯の精神」、「人間尊重の精神」が隅々まで広がっていました。
もちろん、個人としての学びも大切ですが、この講座は同友会の役員研修講座。これからの活動にいくつかの問題提起を受け取りました。共有できるものから取り組み、本質にいたるまで話し合うことの大切さや、「生きるか死ぬか」というような話ができるような例会づくりができているかなど、これからも取り組み続け追求していくべきことがたくさんあります。