『トヨタの口ぐせ』はトヨタの現場で長年培われた「言葉」を1.「リーダー」を育てる、2.「できる人」を育てる、3.「コミュニケーション」をよくする、4.「問題」を解決する、5.「会社」をよくする、という5つのテーマに分けて紹介している書である。活字も大きく200ページ程度なので通勤の行き帰りで読めてしまうのではなかろうか。
この書のいいところは、読むだけでどことなくトヨタマインドが身についたような気になるという点。有名なトヨタ生産方式やカイゼンなどの進め方・ノウハウを提供するものではないので難しい知識もまったく不要なのでスラスラと読めてしまい、読み終わるころには1つ何かをやってやろうという気になる。
そしてもう1つの良いところはそのボリュームである。前述の通り通勤の行き帰りで読めてしまうぐらいの量である。社員全員に読ませるのも1つの手であろう。またもっとおすすめなのは自分で何回も読めること。1回読んでその気になっても記憶力の悪い私はすぐに忘れてしまう。忘れたらまた読む。この繰り返しができてしまう。2回目、3回目に読むときはその都度あらたな気付きがある。読んだらすぐに書庫にしまいこむのではなく、繰り返し開ける身近なところにおいておきたい書である。