お掃除プロジェクト

和歌山大学で今期最後の講義を行ってきました。担当講座の1つにチームで行う演習講座があります。チームは5名~6名なのですが、最後の締めくくりは全員を1つのチームと見立てて大型プロジェクトを行います。それは半年使ってきた教室をきれいにすること。この取り組みももう4年目です。
各チームのリーダーから代表リーダーを選出し、その一人にすべてを託しました。制限時間は40分。机をきれいにならべること。ごみを拾うこと。落書きを消すこと。その3点を時間内に。段取りも打ち合わせも役割分担もすべておまかせで・・・という無茶ぶり。で、結果は毎年写真のような出来栄えです。とってもきれい。
掃除のあとに色々話をするのですが、今年はリーダーシップとチームワークについて話をしました。リーダーシップとは目標を示し皆で一丸となって向かっていくという風土を育むこと。チームワークとはその中で信頼関係、すなわち「信じて頼りあう」間柄のことを言います。
まずは信じること、信じてもらうことが大切で、そのベースは約束を守るということだと伝えました。
実は講義の1回目に「スマホ禁止」を告げています。それでも演習中出している人がいるので、その都度注意をしました。今回もきっと「掃除だからいいか」という判断で何人かの人がスマホをいじっていました。基本的なことですがそこを注意。「そんな小さな約束を守れない人を信じることができますか?さしさわりの無い、重要でない仕事しか依頼できないのではありませんか?」と話しました。感じるところがあるといいのですが。
他にも仕事のやりがいについて話しました。代表リーダーの仕事ぶりはよかったのですが、感想の中には「仕事量が少なく時間を持て余している人がいました」という指摘が。その人の満足度はきっと低いでしょう。逆にいえば仕事に勤しみ、皆で成果を喜び合うことがやりがいにつながるのです。そんなことも伝えてきました。これも感じてもらえればいいのですが。
講義を通して伝えたいことが山ほどあります。それは講義内容と沿わないかもしれませんが、それでも伝えたいことが山ほどあります。これからの時代を担う世代です。大きな期待をしないわけにはいかないからです。
またどこかで一緒に、今度は一緒に仕事ができたらいいなぁとしみじみ思います。