倒産寸前の会社を甦らせる法―2000社を救ったプロが教える

倒産寸前の会社を甦らせる法―2000社を救ったプロが教える

 最近、ターンアラウンドマネージャーという言葉も徐々に市民権を得てきたようで色々な箇所で聞かれるようになってきた。企業の再生支援請負人とでも言おうか。その職務の重要性はかなり高い。経済産業省の方でも「事業再生に資する人材育成(事業再生人材育成プログラム導入促進事業)」のなかで各種育成支援を行っている。中小企業再生支援協議会の活動も再生支援としての役割は大きい。
 本書は再生支援を手がける企業、株式会社セントラル総合研究所の代表である八木宏之氏の著書である。現場で多くの企業を再生してきた実績に基づいたノウハウが多分に含まれている。氏は『企業再生屋が書いた借りたカネは返すな!』など関連書籍も多く出版している。
 本書においては再生事例を紹介しながらディスカウントリースバックなど再生手段として用いられるノウハウが紹介されており、借入金の返済でどうしようもなくなった経営者にとっては目からウロコが落ちる情報がつまっている。また、単なる借入金対策だけでは同じことを繰り返す可能性が高い。本質的な再生はビジネスモデルや経営者の資質などにあることが多く、こういった状況に陥りやすいケースなども紹介されている。是非一読をすすめたい。
 氏の著作は2月、3月と連続して出版予定である。こちらも参考にされたい。

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