働くママが日本を救う! ~「子連れ出勤」という就業スタイル~ (マイコミ新書)(2009-29/100)

働くママが日本を救う! ~「子連れ出勤」という就業スタイル~ (マイコミ新書)

5月に倉敷を訪問した際に薦められた本。帯表紙の赤ちゃんを左手で抱っこしながら右手でパソコンを操作する風景はたまに当事務所でも見られるものだ。(ただし、それは従業員の方ではなく私自身かあるいは仕事を手伝う専従者なのだが)

労働者人口が減少するなか日本の競争力の源泉として結婚・出産を期に退職した女性の力が注目を集めている。国や自治体も支援体制を整えつつあるが育児休暇制度の導入や託児所の設置などはやはり大企業が中心で中小企業ではなかなか普及しない。保育所不足も就業を難しくしている原因の1つである。

そうした現状を踏まえ、本書は「子連れ出勤」という1つの提案を投げかける。著者でモーハウス代表を務める光畑由佳氏は自身の出産・育児体験をもとに授乳服を製作。モーハウスでは子連れ出勤を実践している。(光畑氏はそうした女性のライフデザインを支援する取り組みが評価され内閣府の女性のチャレンジ賞を受賞している。)

「授乳服を扱っているのだから子連れ出勤でも違和感が無いのだ・・・」とは誰もが一度は脳裏をよぎること。しかしそっくり真似ることはできなくてもヒントにはなるはずである。

子連れ出勤には多くのメリットもあり本書のなかで紹介されているが一番賛同したのが、母親と子どもが一緒にいる時間が長くなるということだ。

建設業界も女性の視点が注目されている。住宅建築やリフォームの現場ではインテリアコーディネーターやキッチンスペシャリストの資格を持つ女性が多く活躍している。住宅設備メーカーのショールーム。子連れ出勤しているアドバイザーがいてもいいと思うのだがいかがなもんだろうか。