大工育成塾2

 ちょうど先週紹介した記事「大工育成塾」にも記載した支援先を訪問した。応募書類を作成するためである。支援先の棟梁は素晴らしい考えの持ち主である。在来軸組工法の大切さもさることながら、衣食住の住を担う家は人を育てるものと捉え家は買うものではなく建てるものであるとの持論である。すでに2人のご子息は同じ棟梁として工務店を切り盛りしているが、さらにこういった技術・技能を守り伝え発展させていきたいと考えている。
 応募書類の作成にあたっては、誤解を恐れずに言えば多くの棟梁は書類作成の機会は少なく不得手であることが多い。支援先についても例外ではなかった。そこでヒアリング形式にし、考え方や応募動機などは文章案を提示し、最終的には棟梁の納得のいく内容に作り上げていった。時間の要する作業であったが、話の中で色々と学ばせていただいた。
 是非審査をパスし、大工を夢見る若者とこの棟梁が出会う瞬間を見てみたいものである。

大工育成塾2」への2件のフィードバック

  1. 松阪で国産材を扱っている製材所で昔の大工の技術が承継されておらず大きな課題になっていると伺ったことがあります。
    こんな塾ができているんですねえ。

  2. 水谷さん、コメントありがとうございます。
    伊勢の遷宮でも何年も先のため植林をして材の準備をしつつ、職人の技術伝承にも余念がありません。
    一般の住宅でも大手メーカの下請となる工務店が増え、プレハブ、パネル工法が多く扱われるようになりました。在来工法でがんばっていたところは競争に勝てず淘汰されるケースもあります。そうやって技能・技術の伝承が断たれるのはとても残念なことだと思います。

コメントは停止中です。