工務店における人材教育

 2007年問題も間近にせまり、人材教育問題がよく取り沙汰されている。技術者不足の声もあちこちで聞こえてくる。
 さて、工務店における教育で注意すべき点を改めて確認したいと思う。

1.社会人としての最低限のマナー 挨拶
 仕事の関係で建設会社や工務店を訪れたり電話で話すことが多いのだが、まず訪問した際に雰囲気が暗い会社が結構多い。誰かが訪れてきて「知らない人だなぁ・・・」と眺めていたり無視をする。社内の人間だったらそれもまた無視をする・・・ とにかく暗いのである。誰かが入ってきたら、知らない人であれば顧客か協力会社か飛び込みのセールスか何かである。当然、「お客様かもしれない」と考え「いらっしゃいませ」と挨拶して当然である。社内の人間であっても「お帰りなさい」や「お疲れ様です」などの声をかけたい。最初は何でもかんでも声を出すことが大切である。活き活きとした挨拶は会社を明るくし活性化させるのである。
 あと電話も大切だ。こちらから電話をかけたとき暗い声で「はい・・・」と出られたときは本当にこの人は仕事をする気があるのだろうかと疑ってしまうし、せっかく何か良い話を持ちかけようとしていた気持ちも失せてしまう。せめて「はい。●●工務店です。」と応対して最低限である。「ありがとうございます。●●工務店です。」であればなお良い。相手が社内の人間であろうと協力会社であろうと飛び込みセールスであろうと第一声はそうありたいのである。
2.5S:整理整頓と掃除
 現場も社内も整理整頓と掃除が大切だ。最近多くの会社で朝礼前に付近を掃除している姿をよく見かける。昼休みの前後でも良い。整理整頓と掃除は単純に業務を効率化してくれる。あなたの会社ではいつでもお客様を迎えられる状態だろうか?現場もいつでも施主に見に来てもらっても大丈夫な状態だろうか?
3.協力会社への教育
 次に欠かせないのが協力会社への教育である。1つの現場で多くの関係会社が出入りするが施主からすればすべてあなたの会社の社員である。休憩時間に入り口付近に座り込み空き缶片手にタバコをふかす・・・ 現場の片隅には無造作に山積みされた廃材の山・・・ こんな現場で本当に良い仕事ができるのだろうか?と疑ってしまう。「いまさらそんなこと注意できない・・・」なんて考えているあなたは協力会社と”甘えた”の関係であり、共に衰退していくことが目に見えている。協力会社と共存関係を築きたいのであればあなたが育てなければならない。