承継すべき技術は会社ばかりにあるのではない

 建設業における技術継承というと古来からある在来工法や寺院などの建設工法などを思い浮かべる。もちろんそれ以外に土木・建築問わず継承していきたい技術は多い。国交省が技術継承への取組みについてモデル事業を公募している。その公募へ申請を出す予定なのだが事業の主体は個人事業主が多く集まる交流会である。しかしどうも応募資料を見ると個人事業主を想定していないようなのだ。担当者に問い合わせさせていただいてもそのような回答であった。結果的には申請は受け付けてくれるので問題はないのであるが、団塊世代の退職で失われる技術がある一方、零細事業主が持つ技術も相当ある。しかも伝承組織ができていないので基本的に口伝である。こうしたところに本当に守るべき技術があると思う。