税効果会計の将来減算やら将来加算の意味は?

 税効果会計の対象となる将来減算一時差異や将来加算一時差異の「加算」、「減算」を逆に捉えている人がいる。
 例えば、減価償却を法定額以上に計上している場合(よってB/S上の資産価値は法定額より過少になっている)は、税引前当期利益から法定額以上の部分の差額を加算して課税所得とする。しかし将来的にはこの差異は解消される。そのときは税引前当期利益から法定額未満となっている減価償却費の差額分だけ減算することになる。これが「将来減算一時差異」という言葉の意味である。P/LやB/Sだけ眺めていても加算・減算の意味はわからないので注意して欲しい。