構造偽装問題についてのインタビュ

 今日飲食店で何気なく見たニュース番組で構造偽装問題を取り扱っていた。それ自体はもう何も珍しくないのであるが、そこで識者として登場した人物がこの問題の背景について語っていた。『この問題の根底にあるのは「規制緩和」とのことである。規制緩和によって同じ敷地面積でマンションを建設した場合の住宅戸数が増加し、マンション建設ラッシュを招き、マンション開発会社は価格競争に陥った・・・』ということらしい。何とも馬鹿げた意見である。規制緩和によりマンション建設が活性化したことは事実である。それは経済社会の流れとして企業としては機会・脅威として捉え自社の強みを武器に対応するべきことである。多くの企業がそのために必死に努力している。それを一部の会社が安直に違法行為に走ったために業界全体に大影響を与えているのである。自分さえ良ければ企業の社会的責任など関係ないという自己中心的な考え方が蔓延し、そう思う輩が集まって組織的に行ったあまりにも許しがたい犯罪だと思う。その原因を「規制緩和」にもっていくことはあまりにマスコミが喜びそうな話の展開であるが、あまりに閉口してしまうニュースであった。

社員のやる気

 日経産業新聞から。
 仕事に対する自分のやる気を自己分析できるという記事が掲載されていた。開発したのはJTBモチベーションズ。チェックするのは45項目の質問に対し、自分で4段階で回答する。45の質問は以下の9つのカテゴリに分類され、自分のやる気をそれぞれの角度から把握することが出来る。
 1.適職
 2.自己表現
 3.職務管理
 4.環境適応
 5.業務遂行
 6.期待・評価
 7.人間関係
 8.環境整備
 9.プライベート
 特に中小企業でバリバリと働く人材は5の点数が突出して高い傾向にあるようなのだが、このパラメータは企業規模が大きくなるにつれて発生する組織的な障害に通じるものがあると考える。というのは小さな企業で「5業務遂行」指向でバリバリとやってきた人材が企業規模が大きくなるにつれ管理職に就く。当然管理職に求められる能力は別のカテゴリとなるのだが、プレイングマネージャのように現場を見ながら管理をしていると企業規模にうまく適合しなくなる。(しかし実際にはプレイングマネージャに成らざるを得ない段階が必ずある。)そして、それを放置しているとプレイングマネージャの存在があたりまえのような組織になるのである。そこから組織的な強みは生まれずに属人的なノウハウで個人が活動し、組織力が発揮できないのである。
 プレイングマネージャから脱却して管理業務に集中してもらうと短期的には売上や生産性が低下し影響が大きいのだが、そこは教育・投資と割り切って本来課せられた業務に集中しなければバランスの取れない組織となってしまい、長期的に見れば大きな損害になると考える。

検査・保守代行

 日経産業新聞の記事から。
 レイオンコンサルティングという補修リフォーム会社の記事。中小住宅メーカが引き渡したあと、住宅の保守・点検業務を一括に請け負うというもの。住宅建築費の0.4%が保守契約費用となる。
 住宅メーカは新築には積極的だが、建てたあとのアフターメンテナンスは工事規模が小さいことからあまり手を出さない。そこで地場の中小企業の出番となる。リフォーム顧客の開拓は営業戦略上重要なものとなる。普通はリフォームチラシを打つなどの手段が考えられる。
 上述の例だと普通リフォームのことなど考えない新築住宅に予めリフォーム業者として入り込んでおくことができる。保守点検業務は2年で完了するが、調度2年目からメンテナンスしておけば良い部分がいくつかあるので、契約完了後にリフォームを提案することができる。しかも2年間通い続けているため提案も的を得ているはずである。
 このモデルは色々と応用ができそうである。新築住宅向けにポスティングするチラシを考えるのである。「新築おめでとうございます。●●市の◎◎工務店です。もしお困りのことがあって、メーカさんがすぐ対応できないときは是非ご相談ください。」といった具合だ。
 住宅は10年保証もあるので、修理などの場合は入りにくいがちょっとしたプチリフォームなら十分ビジネスチャンスがあると考える。

建設業大好きコンサルタント

 私の名刺には「建設業大好きコンサルタント」とある。
 ※名刺のレイアウトはホームページでも公開しているので参照して欲しい。
 昨今の不祥事やらなにやらで建設業界に対するイメージは悪化する一方だ。そんななか、よくお客様から「本当に大好きなんですか?」と尋ねられることがある。さらには「最近の不祥事についてどう思われますか?」とも。
 残念ながらこれぐらいの騒ぎでは「建設業大好き」は変わることがない。今でももちろん大好きである。それはすべてのことを知り尽くしているわけではないので今だから言えることなのかもしれない。でも今の正直な気持ちで「もちろん大好きですよ。」と答える。二つ目の質問に関しては単に「残念なことです。」の一言だ。別に業界を代表しているわけではないので詫びる気持ちは毛頭ないが本当に残念なことなのだ。それは堅実に事業に取り組まれている建設会社を多く知っているからで、まったくのとばっちりで信用を失っている。私はこれをビジネスチャンスと捉えて、逆に不安を払拭させるために今よりも顧客の立場にたって事業を展開することが重要だと話している。
 一日でもはやく新聞の紙面からこの問題が消えることを祈っている。

JW CADのインストール

 さて、JW CADに挑戦ということで、参考書が欲しいところだがとりあえずインストールをしてみようということで。
 JW CADのサイトで最新のVersion 4.10a(2005/09/01)をダウンロード。ダウンロードするファイルはjww410a.exeという名前で、ダウンロード完了後ダブルクリックでインストールが開始される。インストールフォルダはC:\jww\。
 インストールが無事完了して即座に実行。とりあえず、直線、矩形、円は描けた。
 保存はJWW形式以外にDXFとSXF。SXFは電子納品での標準とされるフォーマットでCADソフトとしては必須の形式。ちなみにDXF形式は10年ほど前に規格を勉強したことがあった。当時3次元画像処理技術なるものを研究開発していたことがあって、その際にデータの保存形式でDXFやIGES、VRMLなどの規格を勉強した。今はVRMLもすっかり聴かなくなってしまった。。。
 今日はとりあえずここまで。

JW CAD

 先日、建設会社にお邪魔したときのこと。
 「安田さん、JW CADの使い方で教えて欲しいことがあるんだけど・・・」
 基幹系システムであれば得意なのだがCADは正直殆どさわることがなかった。そして案の定、質問に答えることができなかった。
 JW CADはフリーソフトの2次元CADソフトで中小企業には本当に浸透している。ある意味、中小建設会社でのシェアを計ると業務内容に関係なしに1位ではないだろうか。
 中小建設会社の今後の経営のことを考えるとCADの利用も不可欠である。「CADを使っていきましょう!」と言うのは簡単だし、どのようなメリットがあるのかも理解できる。しかし音頭を取る人間が全く使えないのであれば現場の協力は得られない。
 というわけでJW CADの勉強、始めたのでした・・・

システムアナリスト合格

今日、情報処理技術者試験の合格発表があった。この区分の最終目標だったシステムアナリストに足掛け3年でやっと合格した。正直かなりうれしい!
思えば旧区分の第二種情報処理技術者試験から継続的に10年自己啓発を継続してきた。これで最後かと思いきや、セキュリティ関係の知識が足りないと痛感しているので別の区分への意欲が出てきてたりする。
資格は資格でしかなく試験に合格した証。実務に対応できることを保証するものではない。しかし実務経験が足りないのであれば自分で学習して補うしかない。そして経験を積むチャンスが到来したならば万全の体制ですべてを吸収していきたいものだ。
あとは少しでも建設会社のIT化に貢献できればこれ幸いである。

業界地図2006

 日経産業新聞を購読して、日本経済新聞社から「日経業界地図2006」という書籍が届いた。プレゼントキャンペーンでもやっていたのだろうか??
 建設業でみるとスーパーゼネコン5社は変わらないのだが、その横に掲載されているグラフが気になった。大手5社の受注高シェアの推移である。シェアは年々高くなっているのだが、土木の伸びが2000年あたりから著しい。この傾向の原因をどうみるかは端的には言えないのであろうが、土木の発注者は国や地方自治体が殆どであることから公共工事のシェアが伸びていると推測できる。地方の中小企業が淘汰されているのか或いは大手が地方の公共工事まで取りにいっているのか・・・どちらかといえば後者であろう。そして今後PFI事業や委託管理者制度が浸透するにあたって建設事業以外のノウハウも持ち合わせる大手企業がさらに強くなっていく感がある。

うっかり

 うっかりミスが原因でとんでもない問題に発展してしまったジェイコム株事件。原因追求が進むにつれ情報システムの誤動作まで話題になっています。それではどうすればこのミスは防げたのでしょうか。
 「人はミスをするもの」とよく言われますが、人が起こすミスもずっと同じではありません。作業に慣れない場合に起こるミスは習熟していないから。逆に熟練しているのに起こるミスはマンネリ、油断から起こるミスです。今回もシステムが発した警告はいつものように発せられるものだったらしく、「いつものこと・・・」と油断していたのかもしれません。
 システム側でミスを防ぐ仕組みは「フールプルーフ」と呼ばれていますが、そのレベルも様々で単に警告を発するレベルだと今回のようなミスは防ぐことができません。重要度で警告をレベル分けし、レベルの高い警告の場合、実行ボタンを複数設けたり、上司の承認が必要な機能を設けるなどの工夫が考えられます。後者の場合は時間的制約から今回の事件では用いることはできないですが・・・
 システムで防ぐミスには限界があります。一番ミスを防ぐ効果があるのは人によるものです。「ダブルチェック」と呼ばれるものです。身近な例ではファーストフード店で1万円札を出したときお釣りを渡す前に札の枚数をレジ担当自身の確認に加え、他の誰かに確認してもらっています。飛行機の中で客室乗務員がドア操作をする場合などもダブルチェックが行われています。このダブルチェックは逆に「必ず●●さんに確認してもらうこと」などとルールを決めすぎると●●さんもいつかマンネリになり確認ミスを起こす可能性があります。ダブルチェックの仕組みとマンネリを防ぐ工夫が必要となります。
 建設現場では例えば住宅建築の場を考えると、現場代理人、専門工事業者等それぞれが個別に機能するためチームで動いていることは少ないように思います。ダブルチェックを行うには都度、施工内容を現場代理人に確認してもらうしかないでしょう。この一見面倒な確認作業が、左官作業が終わってから配線設備の不具合が発見され壁を取り壊すなどの手戻り作業を防ぐことになり長期的なコストダウンにも繋がるのです。

建設設備フォーラム

 「建設設備フォーラム」
 今日、偶然見つけたポータルサイトです。メールマガジンも発刊されています。建設業、一言で言えばそれだけなのですが、大きくわけて総合建築業・総合土木業と専門工事業に分かれます。このサイトは専門工事業の中でも管工事(空調衛生設備関係を設置)を中心に様々な情報を提供しています。
 また建築設備士や管工事施工管理技士などの資格に関する掲示板などもあり、自己啓発ででも活用できそうです。