国土交通省の経営革新公募

 毎年行われている公募が今年も始まった。
 『地域における中小・中堅建設業の新分野進出定着促進モデル構築支援事業』と『下請業者の経営力・施工力の充実・強化促進モデル構築支援事業』である。
 両事業とも新分野進出を含む建設業の経営革新活動をモデル事業として取り上げる仕組みである。先進的な事例として紹介されるため企業アピールの効果はもちろん、また調査費用や専門家を招いた場合の謝礼などの一部助成も行われる。
 公募に関する問い合わせは建設業振興基金まで。
 また申請に関する相談はよろしければ私の方まで。
 公募に関する発表資料はこちら

増える倒産、そして会計参与

 2006年上期の倒産件数が上期としては4年振りに前年比増となった。ゼロ金利政策が解除され金利負担が増え始めるとさらに窮地に追い込まれる中小企業は増加するであろう。
 倒産する企業が増えれば皆が力を入れるのが与信管理であり、会社法の施行もあり会計参与への注目度が上がっているらしい。会計参与制度が企業の信用に寄与するということだ。このような流れは当然地方自治体への波及も考えられる。公共工事の完成を待たずに破綻してしまう中小企業への発注は極力避けたいとの考えで、会計参与を設置しているかどうかを入札条件に付加することも十分に考えられる。
 建設業におけるISOの普及は入札要件に取得が加えられたことが大きかった。普及は困難と評判された会計参与制度もそんなきっかけで普及が進むのかもしれない。

落札価格を予測

日経産業新聞より
(株)ビーイングが総合評価入札方式における落札価格を予測するソフトの発売を開始した。総合評価入札方式とは公共工事の品質確保の促進に関する法律」(品確法)の施行を受けて国土交通省発注の工事をはじめ導入が始まった入札方式である。従来までの価格だけによる入札ではなく技術点なども合わせて評価の対象となる。
予測する方法は同社の発表記事からの抜粋で以下の通り。
1.評価の対象となる項目を設定し、入札価格をシミュレーションできます。
2.評価点に対する入札価格をもとに、落札の勝率をシミュレーションできます。
3.競合他社の評価点をシミュレーションし、他社の入札価格を予測できます。
総合評価入札方式は地方自治体への普及がまだまだ進んでおらず国土交通省発注工事が中心である。逆に大規模な工事も含まれるために落札価格を予測するこういったソフトウェアの需要もあるのであろう。
同社の関係記事はこちら。

真似てから考える

 真似ることの大切さとオリジナリティを加える大切さ。
 住宅リフォームなどで営業ツール開発のお手伝いを支援させていただくことがある。たとえばチラシについても成功事例と失敗事例を紹介しながらチラシ作りの相談にのるのであるが、あまり情報を与えすぎるとクライアントの思考は停止する。真似ることに執着してしまうのだ。そうなってしまった場合、真似ることをやめさせるのではなく、とことん真似させる。同じレプリカを作るのでも良い。実際には使えないが作ってみて気付くことも沢山ある。その「気付き」のタイミングでこちらから幾つかの質問をする。「この事例では○○であったが、社長ならどうしますか?」と開示型の質問が良い。
 チラシ作りでも何でもよいが伝えたいのは社長自身、さらには社員も巻き込んで考える・検討すること自体なのである。そのためには社員全体のモチベーションも上げなければならない。チラシのアイデアを募集し、成約数に対して成功報酬を与えるなどわかりやすいものが良い。社員にも事例などの情報を与えてまずは真似をさせる。チラシ作りなどやったことがない人間に一から「さあ作ってみてください」といっても時間がかかるだけだからだ。「真似てから考える」、最近とても重要なことだと再認識している。

発注者からのコストダウン等の要求と対応策に関する調査結果

『発注者からのコストダウン等の要求と対応策に関する調査結果』が社団法人日本建築士会連合会より発表された。これは設計会社、施工会社に対して発注主からの要求事項等についてアンケートを行いまとめたものだ。
設計会社においては、設計コストの削減、サービス設計業務の強要、施工会社については工事コストの削減が多数を占めている。住宅においては大手プレハブメーカなどが提案する見積に設計費用は表に出てこない。標準化された住宅では個別設計が必要ないからだ。そのせいもあってか、施主側に対しても「設計」に対価を支払うことに抵抗を持つ者が多い。「そんなのは無料でやるものだ」と考えている人が多いのだ。元請は受注欲しさに「それじゃあ無料で・・・」と無理に受注し、そのシワ寄せを設計会社に強いるわけである。施工についても同じである。「この金額でしか受注できなかったから、この値段で・・・」と買い叩きが発生するのである。これは「コストの削減」では無く単なる「買い叩き」だ。
対応策については「性能を確保した上での対応」が最も多くVE活動が正しく行われているような感じを受けるが、これはおそらく厳密にはできていないだろうと推測する。
「良いものをより安く提供する」ことは重要であるが、「安く」だけが一人歩きしているこの状況を打破するのはモラル・倫理観・責任感・プロフェッショナルの意識ではなかろうか。

さらにノートパソコンの続き・・・

さて、今日で3日目の記事となるが、故障したノートパソコンの修理は時間がかかるが、仕事は待ってくれない。というわけで新しいノートパソコンを購入することにした。
FIVAは中古で購入したのだがとても軽量でバッテリもリフレッシュし、メモリも増設していたので通常のメールや資料作成にはこの上なく便利であった。ほとんど常にノートパソコンを持ち歩く私にとって重さとバッテリ稼働時間は重要な要素なのである。
大阪日本橋にて色々見るも、やはり新品のB5型ノートなどは高い。先に中古を見たので余計に割高に感じる。ソフマップなら中古は普通1ヶ月保障であるが、これを3年に延ばすことができる。さきのFIVAも延ばしてあるので保障期間中ということになる。
で、結局購入したのはコレ。
パナソニックのCF-R4H。Let’s noteシリーズの現行より1世代前のものとなる。価格はキャンペーン割引などもあって10万円以下。バッテリは消耗しているもののまだ4時間稼動する。そして何より幸いだったのは別売りのCD-ROMドライブを購入せずに済んだこと。FIVAの外付けCD-ROMドライブがそのまま利用できた。
しかし思わぬところでの出費であった・・・

ノートパソコンの続き

 今日は今朝からパソコンショップに走りFIVAのハードディスクからデータを吸い上げるためのツール探し。おそらくIDEからUSBに変換できる何らかのハードがあると予測。
 見つけたのはCENTURY社の直刺しIDEという製品だ。これは3.5インチ、2.5インチのサイズを問わずハードディスクなどIDE機器をUSB接続できるようにするもの。小売価格で3,000円未満と値段もお手ごろだ。
 さっそく事務所にもどり、FIVAから取り出した2.5インチハードディスクと接続。結果はあっけなく成功。推測通りハードディスクには何ら問題は無かった。無事に今日の講演用データを取り出すことができた。
 この製品、価格は安いのであるが今回のような事態に陥った立場の人間にとってはその何倍もの価値がある。
 建設現場でもノートパソコンを使用し、故障して泣く泣くデータをあきらめた経験がある方も多いと思う。メーカに修理に出せばハードディスクの中身は保障してもらえない。また、データリカバリサービスは値段が高いためよほどのデータでなければ頼めない。一概に故障といっても故障箇所によっては今回のようにデータが取り出せるケースがある。
 もし、同じような状態に陥った際には是非チャレンジしてほしい。

ノートパソコンが故障・・・

 開業してからずっと(といっても1年ほどですが・・・)使っていたノートパソコン(CASIO FIVA 206VL)がクラッシュした。
 使用中に突然画面が停止し、一切のキー入力を受け付けなくなった。そのため強制的に電源停止。これが最後であった。BIOSも起動しないため、CPUなどのハード的な障害と予測。逆にハードディスクは動いているようなのでデータの吸い上げはできる可能性がある。ただ、今日のこの時間ではどうしようもないので明日電気屋に走ることにする。
 このようなとき、いつもバックアップの話になるがデスクトップとノートパソコンとで常にデータの同期をとっていたので難を逃れた・・・と思っていたのだが、同期用フォルダに入れていないパワーポイントのファイルが1つだけあり、それが必要なのが明日夕方ということで、明日は朝から慌しい1日になりそうである。

 CASIO FIVA 206VL 販売開始時のニュースリリース記事
 

建設部会の総会に参加

 今日は地元貝塚商工会議所の建設部会総会に参加した。目的は初めて参加する総会の様子を見たかったことと自分の業務内容をアピールする2点であった。
 1点目の感想といえばやはり参加者が少ない。200社以上で構成する建設部会において参加者は10名足らずであった。欠席者にとって参加する意義が少ないのであろう。
 2点目は幸いにも事前に提出した資料のコピーを配布していただくなどアピールの時間を多いに頂いた。貝塚の建設業を盛り立てるためのいくつかの案を発表し、実際に取り組んでみることとなった。現時点では詳細は記載できないが、可能な範囲でここでも報告していきたいと思う。

家のライフサイクルコスト

 新築及びリフォームの両方を行う工務店にとって、新築物件を引き渡した瞬間から施主はリフォームの見込み客となる。あなたが建てた家にかかる費用はいくらだろうか。いわば新築に要するコストはイニシャルコスト、リフォームにようするコストはランニングコストとも考えることができる。建替えるまで30年と考えると、その30年の間にどういったメンテナンスが必要なのであろうか。これはリフォームの部位ごとに大体の耐用年数を考えれば簡単に割り出すことができるであろう。
 例えば10年後に外装工事が必要なのであれば、それはあらかじめ施主に教えておくと良い。屋根工事や水周りなど老朽化によって必ず必要になってくるリフォームはあらかじめ想定される時期と概算費用をメンテナンスカレンダー(計画)として提示すると、『この家の役割が終わるまで面倒みます!』とアピールすることも可能だ。