新建設産業政策推進フォーラムに参加

今日は東京霞ヶ関で開催された「新建設産業政策推進フォーラム」に参加。内容は建設産業政策2007の説明などで最後に行われたパネルディスカッションが興味深かった。パネラーには私が会社員で関東地方に勤務していた際に参加していた建設業経営勉強会で知り合った診断士の藤原一夫氏も参加。
現在ワンストップサービスセンター事業で専門家の無料派遣が行われているが、建設業に精通した専門家不足を指摘していた。センターに登録されている多くの方はゼネコン出身ではあるが、支援先である中小規模の建設会社出身はほとんどいない。そこで独特な経営課題等を肌で感じるためにワンストップサービスセンター事業で知りえた企業に一歩進んで顧問契約を結ぶことを進言されていた。無料派遣は2回だけで断片的である。顧問として経営に参加することで連続的な支援が可能となる。
しかし小規模企業であれば顧問契約も難しい。顧問料の捻出ができないからだ。また経営者にも「顧問の利用」という経験がないためなかなか活用の提言が難しい。それでも意欲的な企業に対してはそうした取組みもすすめてみようと思う今日のフォーラムであった。

経審改正セミナーのレジュメ作成

今日は来週熊取町商工会で開催させる経営事項審査の対策と改正内容とまとめるセミナーで使うレジュメを作成していた。
今回は昨年5月の改正より大幅な改正となるが、やはり大きく違うのはY評点に比率ではなく絶対値で評価する項目が追加されたことであろう。しかもそのうちの1つである営業キャッシュフローはキャッシュフロー計算書の作成が義務付けられいない企業にとっては案外聴きなれない言葉であると推測する。黒字倒産を避けるため、安定した資金繰りを実現するためにキャッシュフロー経営は大切であるが、こうした公的な制度により中小建設会社にもそうした考え方が浸透してくれれば制度の副次的効果として非常に意義があるものと考える。

確認申請、今日より相談窓口開設

 改正建築基準法に従った確認申請手続きが混乱しており、その影響を受けてか新築などの着工戸数が減っている。実務者レベルで改正内容の理解が進んでおらず今後の対応が必要とされていた。
 今日より国土交通省は財団法人建築行政情報センター内に相談窓口を設置した。相談窓口は必要期間継続される予定である。

呆れはてたチラシ

 これは先日入手した新聞の折り込みチラシ。住宅販売会社と効果的なチラシの作成方法についてよく話し合う機会があるが、反面教師としてよい教材が見つかった。
Chirashi 驚くほど誤字脱字が多い。ここまでひどいのははじめてみた。
 ただ、このチラシ、最後まで読ませるという意味ではものすごい効果があるようで、このチラシを見た人はすべて「他に間違いがないだろうか・・・」と隅々まで見てしまう。この心理は利用できるかもしれない。
 「このチラシには1つだけ漢字がおかしいところがあります。見つけていただいた方は○○プレゼント!」という具合だ。
 これは余談だが、昔校正作業を複数人で協力してやる際に、あらかじめ間違いを数点入れておき、「○○箇所だけ間違いがあるので探してください」とお願いすると意図したもの以外の誤字脱字がよく見つかった。
 広告を打つ際には慎重すぎるほどチェックを繰り返してほしい。

経営情報システム2週目

 今日は中小企業診断士の経営情報システム講義の2週目。テーマはネットワーク通信技術と経営情報システム(開発手法まで)である。
 先週もそうであったが、ここ数回の講義が時間をオーバしてしまう。それまではオンタイムか過ぎても2~3分程度。それが最近は10分程度オーバしてしまうのである。原因はわかっている。色々と詰め込みすぎなのである。先日、伝えることをあえて減らすことで理解が深まることを書いたがなかなか実践は難しいものだ。この科目の性質上、どうしても新しい言葉や技術を付け加えて紹介する必要があるためテキストに載っていないことも色々と話してしまう。
 これも今後の課題となるが、今度はレジュメ最後に最新用語集を付け加えてみようか・・・

住宅改修事前申請のセミナー

福祉住環境コーディネーター協会が主催するセミナー『初心者にもできるパソコンによる住宅改修事前申請図面の作成(初級編)』を受講してきた。実はCADの操作がほとんどわからない自分にとって、CADの操作体験と福祉住環境の知識吸収という2つの目的があったのである。
セミナーの中で利用されていたADL支援ソフトは非常に使いやすかった。通常のCADに比べわかりやすい操作で、事前申請に有用な車椅子幅の動線を描く機能や段差記号などが含まれている。最小構成で税抜49,800円であるが、これはお買い得なのではと思う。操作に慣れれば採寸しながらの作図も可能であり、利用者や介護者等と画面を見ながらの打ち合わせもできる。是非他社との差別化のため導入を検討してみてほしい。

クリの木で家をたててみたい・・・

 600円で買える素敵な本がある。この「職人を泣かせて建てた300年住める家」は筆者の荻原氏が自らの家を在来軸組工法で、さらに構造のほとんどをクリの木で建ててしまったという体験記・・・と書いてしまうと何故か味気ない。建築家や建材屋、大工、専門工事の各ベテラン職人と筆者との人間臭い付き合いを通して家を建てていく物語といった方がしっくりくる。
 今、まさに家を買おう、建てようと考えている人は是非とも一読してほしい。何も在来軸組工法やクリの木をひいきに言っているのではない。こうした家もあり、こうした職人もいるということを知って自分の家を手に入れて欲しいのである。
 この本を読んで私も家が建てたくなった。クリの木のファンにもなった。500本のクリの木材は使えないが1本は植えてみたいと思うそんな一冊である。
 ちなみに荻原氏といえばテレビにも出演し、家計や保険、家庭の経済について解説などしてくれる女性という印象の方が強い。著書ははじめて拝読したが情景や感情の描写と言葉のリズムが素晴らしいと感じた。(素晴らしいといっても私に文才はないので技術的にどうかといった深いところはわからないのだが・・・「その先はどうなるんだろう」とハラハラしながら一気に読めてしまった」)

取引先や顧客に褒めてもらう

 顧客管理を行う際に利用者アンケートで顧客の声を集めたりあるいは取引先の担当者と直接評判をうかがったりするケースがあるが、控えめな日本人の性格か、「悪かった点をご指摘ください。」という基本姿勢ができている。悪かった箇所を直すことも勿論重要であるが良い点を伸ばすことの方がもっと重要である。特に中小企業の場合は悪いところを直して平均点を取るよりも良いところだけ突出させて悪いところは及第点でもいいのである。「うちと取引させていただいて何か良い点があれば是非教えてください。社内で話題にして励みにさせていただきます。」と素直に良い点を聴いてみよう。また社外からだけでなく内部の人間や取引のある金融機関、勧誘にくる保険の営業マンなど出入りのある人に手当たり次第に聞いてみるとよい。当然、何かお褒めの言葉をいただいたら必ず社内で公表して皆で共有する。
 この活動、良い点を伸ばすという目的もあるが、皆(特に従業員)に自分の会社を好きになってもらうための効果がある。
 リフォーム工事会社で、工事前に近隣に挨拶したところ、それが施主に喜ばれたケースがあったという。この業界、近隣への挨拶は当たり前のようにやるのであるが施主はそれを当然のようには知らなかった。とすればそこを伸ばせばよい。施主は近隣から苦情が来る「心配」の「解消」を御社から買うのであるから。もちろん、褒めてもらった従業員の挨拶の仕方も研究してみよう。ヒアリングするのもよし、同行するのもよしだ。それを共有して近隣挨拶なら地域一番の工務店を目指す。お金も何もかからない。工事内容や技術は50歩100歩と考えられている世の中、こうしたソフトなサービスが効いてくるものだ。

財務3表一体理解法

 財務会計の講義やセミナーで最近紹介している書物がある。それが左記の本なのであるが、私も実際に購入して拝見した。様々な事例をもとに財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書)がどのように変化するのか解説されている。
 非常にわかりやすい本で読むだけで十分理解できるのであるが、今度大阪で著者の方のセミナーが開かれることとなった。【ナレッジセミナー】簿記を勉強しなくても会計の本質が分かる「財務3表一体理解法」である。しかも2,000円とお手ごろ価格である。
 この本はもともとセミナー・研修としてわかりやすい説明方法を記したものであるから、その根源の話は尚わかりやすいものだろうと推測している。是非これを機会に決算書の理解にチャレンジしてみて欲しい。

失速するアイデア

 最近支援先と一緒になってアイデアマラソンをする機会が多い。ようはブレーンストーミングなのであるがアイデアマラソンの呼び方の方が支援先のウケがよい。
 このアイデアマラソン、簡単にできるようで案外難しい。基本ルールである「他人のアイデアに意見しない!しかし、乗っかって別のアイデアを捻出するのは歓迎!」が徹底できないのである。参加者は一人で勝手にしゃべり続ける人もいれば引っ込み思案でなかなか口を開かない人もいる。後者の人はアイデアを出すときにドキドキしている。そこはくみ取って発言した勇気を称えなければいけない。それを「それは難しい」とか「それは私がさっき言った」とか言ってしまうともうマラソンは中止である。こうした口を挟んでしまう人は管理職の人に多い。普段そうした仕事をしているのだから仕方がないのであるが・・・
 そうして失速してしまった人がもっているアイデアは熟考しているだけに素晴らしいことも多い。ここはグッとこらえて話を聴いてみるのが得策なのである。