あなたは何屋さんですか?

4日は大阪府商工会連合会が主催する創業ステップアップ講座の1日目でした。私は講師役として参加しました。

最初にアンケートを書いてもらい、その後に「あなたは何屋さんですか?」と質問したところ、参加者全員がきちんと答えてくれた。創業関係のセミナーでは何をやったらいいのかわからないという方もおられるが、今回の参加者はやりたいことがはっきりしているため、その場で講義内容のレベルを少し深いところに設定した。事業コンセプトを固めるところと優位性の発掘と売れる仕組み(マーケティング)が今日の内容。

Phm01_0995  ワーキングをはさみながら、最後の1時間は参加者同士のグループディスカッション。コンセプトや優位性を説明し、他の参加者から質問を受け、新たな気付きにつなげていく時間です。また、自分ではわかっているつもりの内容でも人に伝えることは難しいということを自覚してもらう時間でもありました。

1日目の最後に宿題を1つ。自分の事業内容を1分(文字数200文字)で説明できる原稿を作ってくることを依頼。限られた文字数では不要な言葉をそぎ落として本当に必要なことだけを盛り込む努力をしなければならない。

2日目は2週間後の18日。皆さんがどんな1分説明を作ってくるか、今から楽しみです。

皆さんが受けた投資は自分が幸せになるための投資

和歌山大学で担当している講義の今年度分が先日終了しました。2コマ担当しているうちの1つ「ソフトウェア工学演習」が進度が速かったため最後の1回は例年に無いことをしてみました。

ソフトウェア開発において大切な要素の1つとしてプロジェクト管理があります。複数のメンバーと協力して開発を進めることの難しさを体感してほしくて、演習講座では5,6名が1チームとなって協議でものごとを決定していきます。もっと大きな組織を動かすとなるとさらに大変です。それを体験するために受講生全体で1つのチームになって作業をしてもらうことになりました。それは半年使った教室の掃除です。ただし制限時間は10分。

120202_12_19_17 10分で済ませるためには段取りと役割分担が大切。リーダーを一人任命して会議形式で決めてもらいます。机を並べる係、落書きを消す係、ゴミを拾う係、それぞれ3チームに分かれて作業を分担し、そのチームごとに担当作業の進めかたを調整してもらいます。

最終的には10分を少し過ぎましたが写真のように見違えるようにきれいになりました。

そして残った15分でメッセージを伝えました。これから企業で活躍する皆さんにとって、最初は新入社員教育をはじめ様々な教育を受けます。そして先輩社員に自分の給与も稼いでもらう。そして何年かたったら自分の分は自分で稼げるようになり、そしてその後は後輩の分の面倒も見れるぐらい活躍するようになります。そのため「教育は投資」であるといわれます。

それでは今皆さんが「大学で受けている教育」は何でしょうか。

それはご両親をはじめとした家族はもちろん、地域・社会全体から夢を託した投資なのだと私の考えを伝えました。

それではその託された「夢」とは何か。

1つは皆さんそれぞれが「幸せ」になること。ご家族から託された夢のほとんどはこれでしょう。

もう1つは自分が「幸せ」になった前提で、次に世の中を「幸せ」にすることです。

教育は「幸せ」のための投資。

では投資を受けた人間としてどう返せばいいか。

それは今の世の中より少しだけでもいいから良い世の中にすればいい。

そうすれば次の世代が「幸せ」になりやすい世の中にしてバトンタッチすることができます。

そして最後に掃除の意味を伝えました。半年前の10月。使い始めた教室よりきれいにして返す。それが投資に応える1つの方法なのだと。

※少しかっこつけすぎました(笑)

大阪府立たまがわ高等支援学校の事業者向け説明会に参加してきました

大阪府立たまがわ高等支援学校の事業者向け説明会に参加してきました。

昨年から障がい者の就労体験や雇用に関心をもって少しずつですが勉強しています。就労体験の受け入れについて大阪府中小企業家同友会の障がい者部会を通して検討したいとの意思を伝えたところ、事業者向け説明会のお誘いを受けました。

この学校は自立、創造、健康の校訓のもと「心豊かな人間の育成を図り、就労を通じた潤いのある社会的自立をめざす生徒を育成する」という教育目標を立てて運営されています。

福祉・園芸科、ものづくり科、流通サービス科にわかれて就労に必要な様々なことを学ばれています。

福祉・園芸科では介護関係の授業や園芸活動を見学しました。温室でできたミニトマトはかなりおいしかったです。教育指導も想像以上に厳しく行われており、緊張感を維持することや厳しい指導を受けることについての耐性を鍛えることなど意識的に行われているとの先生の話に聞き入ってしまいました。

ものづくり科では食品製造実習や木金加工実習を見学しました。メロンパンを製造しているところで、これもとてもおいしかったです。(食べてばっかり・・・)木工では不器用な私なんかとてもできない細かな作業や、細かなディテールにまでこだわったものづくりに取り組む姿が印象的でした。

流通サービス科ではバックヤード実習室で50人分の定食調理やオフィスサービス分野、ベッドメイキングなどを見学しました。(定食は生姜焼き定食。実習室はいいにおいにつつまれていました・・・)オフィスサービス分野ではワープロソフトを使った文書作成をされていたのですが、みなさんタイピングが速い!!

全体を通しては皆さんさわやかな挨拶をいただいて、とても気持ちよく見学させていただきました。真面目に授業を受ける姿と休み時間に高校生らしく元気にはしゃぐ姿の両方を見て、「きてよかった」と心底思いました。

とても勉強になったと同時に大きな可能性を感じた見学会でした。