日経ホームビルダーにみるパナホームの戦略

 日経ホームビルダーにパナホームがリフォームの施工パートナーを募集しているとの記事。大手住宅メーカーとリフォーム、いままで中小工務店と棲み分けができていたリフォーム業界への進出として注目したい。

 大手住宅メーカーの建売住宅などはアフターメンテナンスが疎かになりがちである。何故なら施工金額が少なく、新築より手間のかかるリフォームは合理化が競争力である大手住宅メーカーがやりたがらない分野なのである。

 しかし、今後の新築需要予測をみれば新築のとき対応するだけでは顧客の住宅に関するライフサイクルの初期段階だけの収益となり先細りが予測される。できればリフォームメンテナンスで顧客をつなぎとめ、建て替えの際にまた自社で受注したいというのが本音であろう。

 そこでリフォームメンテナンスを行う必要があるが前述のように手間がかかるばかりなので営業窓口だけ用意しあとはパートナーに紹介する仕組みというわけだ。一括丸投げもできないのでパートナーが元請となり紹介料が事業収入となる。

 大手住宅メーカーの住宅は全国いたるところに存在する。そうした顧客と営業機能が得られるのであればパートナーになるもの1つの手ではあるが、そこは地場の工務店自身それぞれの考え方によるものと考える。

 今後、ほかの住宅メーカーも類似した仕組みで追従する可能性もあり、今後の動向に注目したい。