8月5日から7日までの3日間、中小企業大学校三条校にて「決算書の読み方講座(財務初級編)」の講師を務めてまいりました。
今回の研修は3日間、計21時間。すべての行程を担当させていただきました。
開催概要はこちらです。
「決算書は難しい」をできるだけなくしたい
今回の研修で一番大切にしたのは、「ゼロからわかりやすく解説する」ということです。
決算書や財務というと、
「数字がいっぱい並んでいて難しそう……」
「貸借対照表と損益計算書の違いがよくわからない」
「いろいろな財務指標があるけれど、結局何を見ればいいの?」
といった苦手意識を持っている方も少なくありません。
そこで、いきなり難しい計算式や財務指標から入るのではなく、「そもそも決算書とは何なのか?」というところからスタートしました。
今回使用したテキストも、決算書の仕組みや用語、数字の流れを理解したうえで、実際の企業活動と結び付けながら決算書を読み解いていく構成にしています。
イラストを使って決算書を「見える化」
特に力を入れているのが、決算書をできるだけ視覚的に理解してもらうことです。
貸借対照表や損益計算書、キャッシュ・フロー計算書を四角形のイラストにして、「会社の中で何が起こったら、この図がどう変化するのか?」を考えていただきました。
例えば、
「100万円の現金を資本として事業を始めた」
「事務所の家賃を現金で支払った」
「商品が売れたけれど、代金はまだ入金されていない」
「銀行から融資を受けた」
といった企業活動によって、損益計算書、貸借対照表、キャッシュ・フロー計算書がそれぞれどのように動くのかを考えていきます。
決算書を別々のものとして覚えるのではなく、会社の日々の活動が数字になり、それぞれの決算書が相互に関連しながら動いていることを理解してもらうための内容です。
そして「読む」から「経営に活かす」へ
基礎を理解したあとは、いよいよ財務分析です。
収益性、効率性、安全性、生産性、成長性、キャッシュ・フローなど、さまざまな角度から会社の数字を見ていきます。
さらに、売上債権や在庫、固定資産、付加価値、損益分岐点などについても学び、「数字が良い・悪い」で終わるのではなく、
「なぜ、この数字になったのか?」
「会社の中で何が起こっているのか?」
「改善するためには何をすればいいのか?」
というところまで考えていただきました。
研修の後半では事例研究にも取り組み、実際の企業活動をイメージしながら数字を読み解いていきます。
私がこの研修でお伝えしたかったことの一つが、
「財務分析は、それ自体が目的ではない」
ということです。
決算書は過去の経営活動を数字として「見える化」してくれる、とても大切なツールです。
しかし、数字を計算して「流動比率が○%だった」「利益率が○%だった」で終わってしまってはもったいない。
その数字から自社の強みや課題について仮説を立て、これからの経営にどう活かしていくのか。
そこまでつなげてこそ、決算書を読む意味があると考えています。
休憩時間も質問がたくさん!
3日間という長丁場の研修でしたが、受講者の皆さんにはとても熱心にご参加いただきました。
特にうれしかったのが、休憩時間になるとたくさんの方から質問をいただいたことです。
さらに、その日の研修が終わってからも質問に来てくださる方がおられました。
講師として、これは本当にうれしいことです。
「もっと知りたい」
「自社の場合だったらどう考えればいいんだろう?」
そんな気持ちを持っていただけたからこその質問だと思います。
3日間を通して、私自身も大きな手ごたえを感じることができました。
今回学んでいただいたことが、受講された皆さんの会社の決算書を見るきっかけとなり、さらにその数字をこれからの経営改善や意思決定に活かしていただければ、講師としてこれほどうれしいことはありません。
3日間ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!


















