インターネットで行き先の地図を調べたりすることは昔から行われているが、最近は建設会社や設計事務所でグーグルマップを活用している場面をよく拝見する。画像の地図だけではなく航空写真と地図情報をあわせて表示できるところが魅力である。周辺道路などの状況を判断するのにただの地図と航空写真とでは得られる情報量が圧倒的に異なる。
ちなみに私の事務所を上から見るとこんな感じである。
単に地図を眺めるだけだと意味がない。グーグルマップはAPIが公開されている。(APIについての詳しい説明は割愛。)すなわち、自社で地図上に載せたい情報を合わせて掲載することができるのである。住宅系会社であれば、自社の建てた住宅で、今月中に定期点検に回らなければならない箇所にマークを打つなどの操作が可能である。一度検討してほしい。『こんなことはできないのか?』と質問されたい方は、 yasucon@ea.main.jp までメールで問合せして欲しい。
月別アーカイブ: 2006年10月
グレートスモールカンパニー―小さな会社に学ぶ「奇跡の企業哲学」
工務店業界では知らないものはいないといっても過言ではない会社がある。株式会社近代ホームである。この会社、私が会社員時代で東京に勤めていた際に住んでいた箇所の近く。(もっと正確に言えば、その当時一時入院していた病院のそば)にある。その頃から名前は知っていたのだが、これほど素晴らしい会社であることを知ったのは大阪に戻ってからであった。株式会社近代ホームの名前を聞くたびにあの頃のことが思い出されて懐かしい。
今回はその株式会社近代ホームについて紹介された書籍『グレートスモールカンパニー―小さな会社に学ぶ「奇跡の企業哲学」』の紹介である。人気のある、業績の素晴らしい工務店の経営手法(営業ノウハウや低価格住宅など)を紹介する本とは少し違う。チラシのサンプルやDMの打ち方などは一切書かれていない。ここに書かれているのはそういった枝葉(枝葉ももちろん大切である)ではなく株式会社近代ホームの太い幹の部分についてである。それは経営者である松本氏自身の理念でもある。本書を読んでいると著者である瀬戸川礼子氏もすっかり株式会社近代ホーム、松本氏のファンになっていることがありありとわかる。小手先の方法論ではなく経営とはこうありたいと感じる部分が多い。工務店の経営ノウハウとして参考になる部分は多いが、私自身が学ぶべき部分の方が多かったのではないかと強く感じた。
社員教育は誰が?
経営資源の中で唯一無限の可能性を秘めた「ヒト」。各社、人材の重要性を認識し教育に時間やコストを費やしていると思う。新入社員にはビジネスマナーなど社会人の常識を教えるための教育。幹部社員には自社の経営理念・経営計画に基づいた部門管理のありかたについての教育。それぞれ与えられている役割に応じた教育内容があると思う。
社員それぞれの個性や持ち味を活かし、経営上の戦力とするにはまず経営理念(というよりは社長の信念)をまず浸透させることが大切である。これは社長の考え方を押し付けるのではない。信念を理解し自分としてどう行動に落とし込むかは社員の裁量によるものである。
素晴らしい業績を残している会社を訪問すると半ば宗教的とも感じるほど経営者の考え方が末端まで浸透している企業がある。これは短期間で構築できない企業文化そのものであり他社がなかなか真似のできない企業優位性に違いない。皆が同じ考えのもと行動するので組織力が何倍にも増幅し企業全体のパワーとなり業績を押し上げている。
それでは経営者はどれだけ経営理念の浸透に力を入れているだろうか。新入社員の多くは入社式以来社長と話をしたこともない場合が多いのではないだろうか。信念・理念は企業の根幹であり早い時期に理解してもらわなければ各人に根付かせることはできない。ビジネスマナーや技術教育を行いながらこの基礎教育(根幹教育)を経営者自身の手で継続的に行う必要があるのではないだろうか?
現場の整理整頓は何故やるのか?
現場の整理整頓は何故やるのか?
「現場の整理整頓は何故やるのか?」と尋ねたら色々な回答が返ってくる。
1.整理整頓で事故が減る
2.整理整頓で効率があがる
3.整理整頓で品質があがる
それ以外にも「4.誰がいつ現場を見学しにきてもいいように」とか「5.施主が現場を見にきたときのために」などもあるだろう。1~3はまったくもってその通り。しかしそれは自社のためではなく施主のためであることを忘れてはならない。「事故を無くして施工計画通り品質の良いものを作る。」それはすべて施主が得る利点であり、施主の利点を通して自社の利益につながるのである。4は営業のためであり、5は「施主が来なければ散らかっていてもいいのか?」となってしまう。
「施主のため」、「顧客の視点で」と考えるのであれば「6.施主が隣近所に褒められる、誇れるため」とするのも良いであろう。施主は喜びあなたの会社も嬉しい。誇らしげな施主は他にもあなたのことを紹介したくなるものである。
CALS、積算、経営事項審査
今日は大阪府内の建設会社への支援。建設業振興基金の「ワンストップセンター事業」を利用したものだ。内容は以下の通り。
■電子納品で使うICカードについて申し込み方法とその使い方
■簡単な積算と見積書が作成できるソフトウェアの紹介
※積算ソフトウェアは建築、土木で様々な工種に特化したものが多いが、CADデータとの連携が不要で見積書が出せれば良いという程度であれば汎用的に使えるものが10万円未満でありそれを紹介した。
■経営事項審査ソフトウェアの説明
同様の相談があれば是非お問合せいただきたい。無料で利用できる制度についてはこちら。
2-3障害と住環境整備
施工技術講習会に参加
戦う経理部門
ある建設会社の経理部門の業務見直しのお手伝いをさせていただいている。以前までは経理部門の仕事は以下のような内容であった。
■仕訳の入力(毎日) ◎
■小口現金の清算(社員個人ごと・都度清算) ◎
■領収書の整理(工事別・日付順) ◎
■現預金勘定の残高あわせ(毎日) ◎
■支払処理(月に2回)
■入金確認処理(毎日)
■試算表の作成(月に一度・締日より1ヶ月ほど遅れ)
経理部門を単なる事務屋ではなく会社の戦力に変えるにはまず省力化を行わなければならない。「経営に役立つ財務的な資料の提出」が経理部門の重要な役割の1つであるが試算表の提出に何日もかけているようではまず無理だからだ。
省力化はまず毎日やることからはじめる。上記の◎の部分だ。そこで以下のように質問を投げかけてみた。
■仕訳の入力(毎日) ◎
・毎日やる必要があるのか?2日に1度とか3日に1度集中して入力してはどうか?
★小口現金の清算(社員個人ごと・都度清算) ◎
・小口現金は廃止できないか?
・社員に立て替えてもらい、月に一度給与支払時の振込みとしてはどうか?
■領収書の整理(工事別・日付順) ◎
・領収書を整理した綴りを見たことがあるか?
・工事別・月別ぐらいで集中整理する日を設けたらどうか?
★現預金勘定の残高あわせ(毎日) ◎
・上記仕訳入力日だけ合わせるようにしてはどうか?
特に小口現金の廃止と現預金の残高あわせの改善はセットで行う。現金が社内にあればそれだけ管理コストがかかると考えてほしい。
余った余力は経理的な視点で試算表の分析を行い、分析した結果を経営者に報告するようにしてほしい。決算書が読める経営者が増えてきたがやはり経理部門の人間にはかなわない。経営者と一緒に戦う経理部門。そんな経理部門に変えたいと思ったら是非相談して欲しい。
今日は大阪府内の建設会社にHP作成支援
今日は大阪府内の建設会社にてHP作成に関する支援を行った。HPの作成目的は企業によって各々異なるが、企業情報を提供したいという一番根幹の目的の次はやはり売上増加であろう。HPは売上増加のための1手段にしかすぎず、しかもHP単体だけでなく従来の販促手法と絡めると効果が現れやすい。(一番簡単な例は「名刺にアドレスを印字する」である。)
またHPだけでなくインターネットを利用した販促手法はメールマガジンやブログなど色々とある。しかし中小企業ではHPのメンテナンス要員も確保できないことが多い。かといってメールマガジンやブログの運用を外部にアウトソースしてしまうと形式だけが専攻してしまい顧客の心はつかめない。やはりインターネットの利用はまずはHPをしっかり運営することではないだろうか。あとはその内容である。建設業でも公共・民間、BtoB・BtoCなど業務内容によって発信すべき情報の内容は異なってくる。ベンダーを利用する際にはそのあたりの認識があるかどうかを是非確認してほしい。
折込チラシとまちづくり
10月18日の日経産業新聞に大日本印刷が7月末にはじめたサービス「オリコミーオ!ケータイチラシシステム」の記事が掲載されていた。新聞の折り込みチラシは主婦層を中心に読まれているが、通勤中に新聞を読む会社員などはチラシだけを家に残してくる場合が多い。チラシの情報が欲しくなるのは主に会社帰りの駅から自宅までの道中であろう。しかし朝からチラシに目を通している時間はない。
そういった現状を踏まえて携帯にチラシを配信する仕組は利用者のニーズにマッチしていると考える。私が考えたのは量販店などの特定店舗が発行するチラシではなく、地域の商店街などが共同で発行するチラシである。画像などをふんだんに使ったチラシは作成する手間もかかるのでテキスト情報だけでメールマガジン方式でもよいかと考える。ウィークデーは食品など最寄品、日用品を中心とし休日は買回品の情報を提供する。携帯を使って地元商店街に誘導するのである。携帯向けメールマガジンで独自の特売情報などがあるとより利用率も高まると考える。
※まったく話は外れるが、今日何年ぶりかに動物園にいってきた。その際の一枚。これはカバのお尻・・・