リフォームは費用信頼施工

日経ホームビルダーを読んでいます。顧客の不安に費用、信頼、施工の3つがあるというもの。
施工の品質さえよければ。。。と思うのは施工会社の思い込み。また全く関係のないことから信頼を損ね、費用や施工に対しても疑心暗鬼になってしまうケースも多い。
費用は安ければいいのでは無い。顧客が納得すればいいのだ。そのため価格競争力とならんで必要なのは明瞭な見積もり提示と説明能力。積算は工種別が多いだろうが場所別の方が顧客にはわかりやすい。両方の切り口から明細があるとよい。
信頼は真摯な対応はもちろんだが顧客への気配り配慮が大切。基本的な挨拶もそのためである。協力会社にも徹底する。
施工はできてあたりまえ。上の2つで折角の施工品質を無駄にしないように気を付けたい。

高齢者専用賃貸住宅は有望株

運営や設計などで老人ホームより自由度が高い高齢者専用賃貸住宅が注目をあびている。
大型物件を手掛ける建設会社にとっては店舗や工場の新設が景気低迷のあおりを受けている現在、是非取り組みを検討したいところ。
人口減少のなか75歳以上の人口は今後20年は増え続けるという分析もある。またそうした世代は戸建てや分譲マンションを所有している場合も多く今後のことを考え高専賃の割高な家賃を支払えるだけのストックを持ち合わせている割合も高い。
国交省は今後の高齢社会をにらみ高齢者等居住安定化推進事業で新築や改修に1戸あたり100万円までの助成も行っており、追い風ムードにある。
建築業界はエコポイントや長期優良住宅で沸いてはいるが戸建て中心である。マンションなど中規模以上の建築を手掛ける企業にとっては唯一の明るい材料ではなかろうか。

平成22年度補正予算案に盛り込まれた住宅関係事業の内容

国交省が「平成22年度補正予算案に盛り込まれた住宅関係事業の内容」を発表しました。

内容は以下の2点

1.ストック活用型住宅セーフティネット整備推進事業

2.住宅・建築物の耐震化緊急支援事業

ストック活用型住宅セーフティネット整備推進事業は『既存住宅ストックの有効活用を通じて、住宅ストックの質の向上を図りかつ住宅確保要配慮者を対象とした住宅セフティネッセーフティネットを強化するため、住宅確保要配慮者の入居等を条件として、空家のある賃貸住宅のリフォームに要する費用の一部を国が直接補助するものです。』とあります。ここでいう住宅確保要配慮者とは?子育て世帯 ?高齢者世帯 ?障害者等世帯 ?収入が214,000円を超えない者をさします。

持家ではなく賃貸用の住宅に対するものです。耐震基準を満たす、バリアフリー工事を行うなどの要件があります。そうした改修を行って配慮者の住みよい住宅を提供しようという試みです。多くの不動産会社が賃貸者側にリフォーム工事をすすめるきっかけとなりそうです。

住宅・建築物の耐震化緊急支援事業は住宅と建築物とに分かれており以下のような内容です。

◇住宅の耐震改修等の緊急促進
住宅の耐震改修等について、国が30万円/戸を緊急支援

◇緊急に耐震化が必要な建築物等への支援
1.緊急に耐震化が必要な建築物、合意形成が困難なマンションの耐震診断に国が直接的な支援(200万円/棟)を実施

2.緊急に耐震化が必要な建築物の耐震改修について、国が直接的な支援(耐震改修工事費の1/6)を実施。
※緊急に耐震化が必要な建築物:緊急輸送道路沿道建築物、避難路沿道等建築物
災害時要援護者関連建築物(保育所、学校、老人ホーム、病院等)

こちらは今年度だけの施策とのことです。

いずれも補正予算の成立が前提です。今後の動向を注視しながら施主・建物所有者・事業者に対する提案材料に利用してください。

経営事項審査のランクアップで決算を粉飾した企業が営業停止に

経営事項審査のランクアップを図ろうと決算を粉飾した大阪の建設会社が営業停止になりました。

公共工事を行う建設会社はすべて経営事項審査を受けています。経営事項審査の評点と各自治体が独自に設けてる評価項目をあわせて会社をランク付けしているわけですが、ランクが高いと大規模工事が多く、低いと小規模工事中心となります。しかもこれまではランク別に棲み分けされてて、違うランクを対象とした工事には入札できない仕組みだったのですが、一部の自治体でそうした棲み分けを撤廃して自分のランク以下の対象工事は入札できるようにしているケースもあります。

そうした背景もあり、公共工事が中心の建設会社にとっては自社のランクはとても大切なものです。そうしたニーズがあるため、経営事項審査についての評点対策というものも存在し、私もそうした相談を受けることがあります。しかし粉飾は違法であり、そうしたものは「対策」ではなく単なる「犯罪」でしかありません。

この4月から経営事項審査の内容も改正されます。罰則を強化してもそうした犯罪が0になることは無いでしょうが、こうした企業のせいで建設業界がグレーイメージにさらされ、真面目になっている企業まで迷惑がこうむることが腹立たしいです。

堺商工会議所にて創業塾フォローアップ研修

昨日は堺商工会議所にて創業塾のフォローアップ研修が行われました。

過去3年間の創業塾受講者が集うため、受講年を超えての新しいネットワークが形成されていきます。そうした取組の当事者になれることは本当にうれしい限りです。

福住先生の講義はココロに投げかけるメッセージ。あんな風に語れると講演の幅が広げられるなぁ・・・と私も受講者に混じって勉強していました。

それに対して私の講義はアタマに投げかける「?」と「!」。知識や仕組みの埋め込みは得意なのですが・・・全くタイプが違うなぁとシミジミ。

今年でこれまで3年間創業のお手伝いをしてきました。来年は創業塾は開催されません。また違ったかたちで創業のお手伝いができるようにこれからもがんばっていきたい。

国交省が地方・中小建設企業の海外展開を支援するなかでセミナーを開催します

国交省の地方・中小建設企業海外展開支援の事業のなかでセミナーが開催されます。

これまで日本的な庭園・造園技術や特殊な土木技術などで中小企業でも海外展開している事例は把握していましたが、ここにきて、より専門的・広域的に状況を把握したいと考えており、私もこのセミナーに参加することにしました。

セミナーの開催予定は以下の通りです。

■ 11月25日(木)13:30~16:00 福 岡(TKP博多シティセンター 5階「高千穂1」)
■ 12月 1日(水)13:30~16:00 高 松(全日空ホテルクレメント高松 2階「霞・暁」)
■ 12月 9日(木)13:30~16:00 名古屋(愛知県産業労働センター 12階「1201会議室」)
■ 12月10日(金)13:30~16:00 大 阪(ヒルトンプラザウエストオフィスタワー 15階「会議室G」)
■ 12月14日(火)13:30~16:00 東 京(浜離宮建設プラザ 10階「大会議室」)

今から楽しみです。

財務セミナー連続3日目、無事終了しました

今日は神戸市内で某支援機関の職員さん向けに決算書の読み方など財務会計の基本的なところと支援のための勘所を伝えてきました。

10時から17時までの長丁場でしたが、皆さんメモをしっかり取られており熱心さが伝わってきました。

冒頭で支援するがわの人間の力量が問われていることについて話をしました。昨年、地域力連携拠点事業が事業仕分けにあい、今年は中小企業応援センター事業が同じように事業仕分けの対象となりました。どちらも、もっと支援する機関の職員の力があればわざわざ専門家やコーディネーターの相談窓口は必要ないのではという切り口です。

少々端的な結論付けのように感じますが、それでも支援機関の職員さんがパワーアップすれば中小企業の経営が改善する可能性が高くなるのは確かです。そうした意味で、いま支援機関に問われている能力アップに力添えできたのはとてもうれしい限りです。

これで連続財務セミナーは完了。明日は・・・和歌山大学で講義です。講師ウィークは土曜日まで続きます。

中小企業基盤整備機構での「よくわかる財務のエッセンス」セミナー

およそ一月ぶりのブログ更新です。行政書士試験の準備のため更新を怠っていました。これからは少しずつ更新ペースを上げていきます。

昨日と今日と中小企業基盤整備機構の梅田プラザにて「よくわかる財務のエッセンス ~経営体質を強化する財務分析の進め方~」というテーマにて研修講師を務めてきました。

2日間とも10時~17時(休憩1時間)で合計12時間に渡る研修です。内容は主に以下の通りです。

  1. 決算書の構造理解
  2. 決算書の見所・勘所の理解
  3. 財務比率分析と損益分岐点分析
  4. キャッシュフロー計算書の構造理解
  5. キャッシュフロー経営の理解
  6. 簡易キャッシュフロー計算書の作成方法
  7. 戦略的財務部門のあり方

内容についてはそう目新しい項目はありません。財務部門に携わる方、経営者が中心で財務の基礎を固めようということが狙いですから。ただ、財務に関する思いのたけはすべて伝えてきました。

研修の最後は「明日からできることの提言」を具体的に示しました。セミナーや研修を受講した方の多くは受講に満足しても行動に移す人は殆どいません。そのために「セミナーや研修を受けて明日から自分は何をするか?」の1つの答えを提案するようにしています。もちろん提案ですので他の行動もありえますが、何か1つでも新しい行動を起こしてほしいものです。