~事務所だより~
こんにちは。安田コンサルティングの安田です。本日は中小企業大学校金沢キャンパスの研修で「決算書の見方入門講座(建設業向け)」の講師を務めてきました様子をご紹介します。
こちらの講座は敦賀信用金庫のお取引様向けに企画された研修で、受講者は地域の建設会社の皆様に加え、信用金庫さんの若手社員の皆さんも加わりました。開催は3回に分けてそれぞれ3時間。合計9時間の研修となりました。
構成や内容は以下の通りです。
【研修の狙い】
決算書は日々の事業活動の成果が年度での実績となって表わされるものです。決算書の見方がわかると、自社の現状把握が可能となり、これからの活動を考える指針になるため、今後の業務にも大いに役立ちます。本研修では、決算書の仕組みや用語の意味、数字の流れなどを理解します。また、実際の企業活動との連動をイメージしながら、決算書を読み解くポイントを学びます。
【特徴】
・モデル決算書を題材にした演習を通して、決算書の仕組みを理解します。
・決算書から企業の活動内容の読み解き方を学びます。
・決算書のどこに注目して見ればよいかがわかります。
【構成】
a決算書の読み方
決算書を読む上で必ず理解しておきたい事項について学びます。
・決算書で使われる用語の意味
・損益決算書と貸借対照表の読み方
・建設業ならではの会計処理について
b財務分析の基本
各勘定科目の意味、収益性・効率性・生産性を中心とした財務分析の基本を学びます。
・財務分析(収益性、効率性、生産性)の分析指標
・分析結果を踏まえた改善策について
・経営事項審査のY評点に関する財務分析指標について
cキャッシュフロー経営
実際の企業活動との連動をイメージしながら、決算書の読み方への理解を深めます。
・利益と資金繰りの違い
・キャッシュ・フロー計算書を読むポイント
・キャッシュを増やす経営の在り方
建設業向けですので、建設業会計の特徴や、経営事項審査のY評点についての解説なども盛り込みました。そしてもちろんキャッシュフロー経営についても。工事期間が長く運転資金も多くなりがちな建設業においてキャッシュを残す経営の在り方を解説させていただきました。
~建設業ニュース~
【国交省/技能者の処遇改善にCCUS活用検討/レベル別に手当て検討企業も】
建設キャリアアップシステム(CCUS)の現場利用を促進し、技能者の処遇や働き方の改善につなげる取り組みが行われています。国土交通省はCCUSによる現場入場の記録を週休2日工事などに活用し、技能者の休暇取得に役立てる方策を検討中です。CCUS登録技能者の技能レベルに応じ、手当の支給額を段階的に設定する方法を検討する大手ゼネコンも出てきました。企業独自の先駆的な取り組みの水平展開も期待されています。建設現場の週休2日の推進に向け、CCUSを活用するアイデアなどが挙がっています。週休2日の実施状況を確認する際、CCUSによる現場入場の記録を用います。地方自治体など公共工事発注者を主なターゲットに据え、週休2日モデル工事を取り入れやすい環境を整える狙いがあります。特にモデル工事の導入割合が1割に満たない市区町村で週休2日を推進していきます。