「働き方改革を進める前に知っておきたい3つのポイント!」というテーマで建設業経営セミナーの講師を担当しています!

みなさん、こんにちは。安田コンサルティングの安田です。本日は「働き方改革を進める前に知っておきたい3つのポイント!」というテーマの建設業経営セミナーについて記載いたします。

こちらのセミナーは毎年基調講演の講師として呼んでいただいております、あさかわシステムズ株式会社さん主催のものです。今回は東京、大阪、福岡、愛知、沖縄の5カ所で開催される予定です。現在までに東京、大阪、福岡が終了し来週には愛知、沖縄を訪問する予定です。


東京会場:東京国際フォーラム


大阪会場:大阪産業創造館


福岡会場:アクロス福岡

建設業の働き方改革の根底には「若者に明日の建設産業をどう語るのか」という命題が与えられています。人口減少・高齢社会を迎えている日本において建設投資は伸び悩んでいますが震災・豪雨などの災害が多発するなか社会インフラを担う建設業の役割はとても重要です。

そこで、生産性の向上と人材の確保という2面から様々なことが検討されています。

生産性の向上ではiConstructionというキーワードがよく聴かれるようになりました。建物の様々な情報をITを使ってモデリングするBIMが何年も前から進展していますが、それを土木分野にも広げようということでCIMという言葉が聴かれるようになり「CIM導入ガイドライン」も出来上がりました。AIやIoTなどの技術も活用しながら2025年までに20%の生産性向上を目指しています。

人材の確保は「働き方改革」として、建設業においては休日確保、長時間労働対策、処遇改善などがうたわれています。労働時間短縮は工期の長期化を招くため、工期ダンピングを防ぎ、工期に影響される間接経費などを請負金額にきちんと盛り込めるよう「適切な工期設定等のためのガイドライン」もできています。発注者側、請負側の両方が協力しての取組が必要です。処遇改善には「建設キャリアアップシステム」が注目されています。現場を渡り歩く技術者の経験を見える化するための取組です。今年から運用が開始されました。企業としても対応を進めていきたいところです。

ここまで記載した内容は建設業における外部環境の一部です。そうした状況を打破するためにIT化や働き方改革を進めていくわけですが、留意すべき点がたくさんあります。

足元を見れば「求人しても応募がない」「応募があっても面接をすっぽかす」「採用しても初日から来ない」といったことが頻発しています。それを「今どきの・・・」と片付けるのは簡単なこと。でもそれでは何も進展しません。だからこそ企業側でできることを考えなければいけません。そこで、セミナーの後半では「人が集まる組織作り」について説明をしています。

「人が集まる組織作り」に必要なのは成長・達成・仲間の3要素です。それは「人は仕事を通して幸せになる」ために必要な3つです。

成長のためにはチャレンジが必要です。そのような機会を提供し続ける事。
達成のためには夢や目標が必要です。誰しもが執着できる夢を持って共有すること。
仲間とは互いを認め尊重し合える人たちのことを言います。そのためには感謝と承認が必要であること。

これらの3要素をセミナーの中ではもっと詳細に事例を交えながら説明させて頂きました。

来週の沖縄、愛知開催分もしっかり語ってきます!!

元気つうしん 2018年7月号 Vol. 36

~事務所だより~

201807-36  

こんにちは。安田コンサルティングの安田です。

7月になりました。いよいよ夏本番。現場仕事がつらい季節ですが、皆さん熱中症には十分お気を付け下さい。

今月号は山形市の建設会社さんにて講演してきました様子をお知らせします。

講演のテーマは「建設業界の働き方改革の視線で見た人が集まる組織作り」です。

会場は山形市内。東北で広く展開する建設会社さんの山形支社で開催された安全衛生大会の基調講演でした。働き方改革はとても注目されている言葉です。長時間労働の抑制、同一労働同一賃金、高齢者の就業促進。どれも大切なこと。でも実際にはもっと手前でやるべきことがたくさんあります。建設業界は慢性的な人手不足。

「求人しても誰もエントリーしてこない。採用してもすぐ退職する。」

この繰り返しです。では何を変えたらいいのでしょうか?求職者側のせいにしても何も変わりません。できることといえば自らが変わることです。そのためのキーワードが「人が集まる組織作り」です。皆さんはどんな企業だったら働いてみたいですか?

「給料が多い、休みが多い、残業が少ない・・・」

はたしてこれだけでしょうか?

「人間は仕事を通して幸せになれる」

そうだとしたら他にも色々考えることができそうです。そんなヒントをたくさんちりばめた内容でした。人が集まる組織に必要なのは就労環境の向上ももちろんですが、「成長・達成・感謝」の3つの要素が必要です。

成長できる職場。達成感を味わえる取組。そしてお互いを称え感謝しあえる仲間です。できないことができるようになり、大きな仕事を任され、完了と同時に達成感を味わい、まわりの人たちから、「おつかれさま!」や「ありがとう!」と声をかけてもらえる。

1社でも多くの企業が、そんなことを考えられる素敵な企業となり、繁栄し、幸せな人が一人でも増えることを願っています。

~建設業ニュース~

201807-36-2

【国交省が専門工事の企業評価 評価項目案を提示】

国土交通省が専門工事企業の評価項目案を示しました。建設キャリアアップシステムに登録した事業者情報、建設業許可情報を最大限に活用し、客観的・簡易に評価するためのものです。評価項目は、業種共通の「共通項目」、職種ごとの「選択項目」に分かれています。共通項目は下表の通り。

施工能力は「技能者の人数」と「施工実績」で評価します。技能者の人数は、建設キャリアアップシステムを活用した技能者の能力評価と連動し、システム登録した技能者の人数を4段階のレベルごとに表します。自社の技能者数だけでなく、傘下の施工チームを評価対象に加えることで、企業の動員力を評価することも検討するとのことです。

選択項目には、将来的な産業政策の推進に役立つ▽建機の保有状況▽表彰▽労働時間▽給与制度▽休暇制度▽若年者の確保・育成状況▽生産性向上・技術開発▽災害時対応―など16項目を盛り込んでいます。

専門工事企業の評価項目案(共通項目)

基礎情報 建設業許可の有無
建設業の営業年数
社員数
団体加入
施工能力 技能者の人数
施工実績
法令順守・安全衛生 建設業法の法令遵守
労働基準関係法令違反の状況
社会保険加入状況

 

【建設業の事業承継 許可の空白期間解消へ】

国土交通省は、中小建設業が円滑に事業承継できるよう、建設業許可の手続きに特例を設けます。許可業者が吸収合併されるケースでは、合併後に新たに許可を申請しなくてはならず、許可の空白期間が生じます。事前に許可行政庁の認可を受ければ、事業承継の効力発生日に自動的に権利義務を承継できる制度を検討しています。