建設業の再生に向けた経営革新の促進施策について

 建設ジャーナル(2006年5月号)の記事より
 国土交通省は建設会社の合併や協同組合の設立などの経営統合、および技術・ノウハウを活かした農業・福祉・環境等の新分野進出など経営革新の取り組みを促進している。
 1.ワンストップサービスセンター事業の実施
 詳細は建設業振興基金が設置するホームページにて参照できる。中小建設会社からの問い合わせや相談に対応する「建設業総合相談受付窓口」を全国に設置。相談内容に応じて建設業経営支援アドバイザーの派遣を行う。アドバイザーによる相談対応は1事業者に対して2回まで無料。
 2.地域における中小・中堅建設業の新分野進出定着促進モデル構築支援事業
 新分野進出の取り組みを行う企業においても販路開拓や商品開発には今までに無いノウハウが必要になるためいまだ調査・計画策定段階から先に進めない事業が多い。その現状を踏まえ、課題の具体的な解決方法を示す取り組みを支援し、それらをモデル事業としてモデルの普及・啓発を図ることで新分野進出の定着を促進する。
 3.下請業者の経営力・施工力の充実・強化促進モデル構築支援事業
 厳しい経営環境にある中小・零細企業が大半を占める建設業界において、直接施工を行うこういった企業が疲弊することは建設産業全体への影響を及ぼし工事品質の低下を招きかねない。そのため、下請業者及び団体の経営革新の取り組みや元請・下請業者の強調的な取り組みの先導的な事例をモデルケースとして支援する。
 これらの支援施策のうち2、3はまだ詳細が検討中ということもあり、ホームページなどで紹介されていない。今後、報道発表などに注目しながら詳細を紹介していきたいと思う。

建設業の再生に向けた経営革新の促進施策について」への2件のフィードバック

  1. お久しぶりです。建設業経理事務士合格おめでとうございます。さらなるご活躍期待しています。
     この記事の「2,地域における中小・中堅建設業の新分野進出定着促進モデル構築支援事業」を弊社もやってみました。昨日受け付けてもらいました。今のところ、受け付けてもらっただけで、これから審査されるわけです。結果はまだわかりません。
     愛媛県の担当の方とお話ししましたが、結構みなさん挑戦されているようです。しかしながら、結構ハードルも高そうです。それなりのビジネスモデルと文書作成能力がないと通用しない感じもします。
     事実、弊社の周りの零細土建は殆どやっておりません。最初からあきらめているのかも知れませんし、制度を知らないのかもしれません。チャンスと思い行動するところと、相変わらず何もしないところの2つに分かれるようです。
     知事の発言では「新分野進出の定着を促進する事業に予算を出していく」と言っておりました。公共工事の発注は無理なので、促進事業を打ち出すことで「自分自身で仕事を創るようになれ!」という事のようです。

  2. 今井工務店さま
    安田です。コメントありがとうございます。
    新分野進出への取組み、成功を願っております。
    ビジネスモデルをはっきりさせ、それを文書で人に伝えるというのは慣れないとなかなか難しいようです。そういったところは地域の中小企業支援センターなどで相談を仰ぐといいかもしれません。せっかく良いモデルができたとしてもそれがうまく人に伝わらないともったいないですから。
    公共工事中心で営業されてきた建設会社はこういった支援施策を知らないケースが多いです。「自分自身でどうにかしよう!」と思えばすぐに行き着くはずなのですが、結局「お上がなんとかしてくれる・・・」なんて他力本願な経営をされているところが多いというのが正直な感想です。
    中小企業支援施策は自助努力をする企業が対象です。何も行動に移さない企業への支援は無駄に終わってしまうからでしょう。
    御社の勇気ある取組み、是非成功させてください。

コメントは停止中です。