日経産業新聞より
古くなったビルをリニューアル工事する場合、トイレを増設することも多い。
大成建設はその際に気圧差を利用して汚水を吸収する仕組みで低騒音であるトイレを開発した。
従来のトイレは排水タンクまでの排水管に勾配をつけ重力を利用する仕組みだが、勾配を確保するためにはトイレと排水タンクまである程度の距離が必要になる。この距離の確保ができずトイレ設置を断念することもある。
大成建設が取り組んだものは新幹線や飛行機で利用されている真空状態排水タンクを利用するもの。汚水は気圧の差により排水タンクに吸い込まれる仕組みだ。従来の真空排水では空気も同時に吸い込むため独特の騒音があった。大成建設は汚水だけを吸い込むように改良し騒音を2割減らしたという。
これからは既存の建物のリニューアルが盛んになる時代。リニューアルでは様々な障害事項があるため工法にも色々と工夫が必要になってくる。こういった技術開発はリニューアルを促進するものとして注目していきたい。