建設業が生き残る3つの形態

 『建設業界への最終通告! 進化か消滅か
 今読んでいる本なのだが、タイトルはかなりのインパクトがある。まだ途中なのだが、前著『建設復興―生き残りの道はこれしかない!』の続編とも言える。倉見氏の論点は今後生き残っていく建設業のあり方が3通りしかないということ。1つは公共工事の元請としてやっていく形態で条件として都道府県等のエリアで上位3本の指に入るものであること。もう1つはそういった企業の下請として活躍する施工サービス専業型で同じ下請でも他の追従を許さない独自の技術・ノウハウが提供できる企業。最後の1つが建築サービス業で建築業界でよく言われる提案型というものだ。すべてに共通していることは規模・スピード・提案力と分野は違えど他との差別化を図り優位性を持っていることである。
 建設業の多くは中小企業であり、数年前までには多くの企業が淘汰されて企業数は減少すると言われてきたが、結局は廃業し職を失った人材が新たな企業を作るので数自身は変わっていない。しかしそれが故に全体として体力が尽きている感がある。元気のある企業と冬の時代としてじっと動かずに耐えているものと両極ではなかろうか。
 しかし何もせずに耐えていること自身は受動的であり自ら何か行動しなければ淘汰されるのを待つばかりである。