プロが教えるリフォーム悪質業者の見分け方

 今日は1冊の書籍を紹介したいと思う。『プロが教えるリフォーム悪質業者の見分け方
 認知症の老人などを狙った悪徳業者の問題が取りざたされて数年経つが、表立った報道もめっきり減ってしまった。しかしこうした問題はほとんど何も解決していない。本書はリフォームを考えている方々がそうした悪徳業者にだまされないために書かれた書籍である。
 本書では悪質業者と悪徳業者を明確に分けて定義している。悪徳業者は特にリフォームを行う技術が無いために耐震設備や防湿材などの物売りに徹して数倍の価格を設定し法外な利益を貪る業者。悪質業者は施工などもこなしリフォーム会社としての体を成しているものの、何か問題(欠陥)があったときに真摯に対応せず顧客が泣き寝入りせざるをえなくなるような会社である。私としては後者となる会社はリフォーム業界に限らず本当に多く存在しているように感じている。
 騙されないようにするにはどうしたらよいか。その唯一の手段は自らが勉強することである。リフォームは完成品を買うのではなくこれから行われるものを買うのであって買う前に試用したり出来栄えを見たりすることはできない。しかし勉強するといってもリフォーム工事について専門的な工法や資材などの勉強をするのではない。リフォームとは会社・職人の信頼と技術・品質を買うということを勉強することが重要だと記している。長く時間がかかるリフォームは施工会社によって品質や出来栄えも異なる。そうした買い物に単純な相見積もりの安値買いは馴染まない。
 また第三者機関による監視・調査の必要性やその調査員の資格制度の導入などを提言している。
 今後リフォームを検討している方、またリフォーム事業に携わっている方、今後参入を考えている方に一読願いたい一冊である。

プロが教えるリフォーム悪質業者の見分け方」への2件のフィードバック

  1. 安田さんのように技術と業界に精通した人がこういった警告を発してくれることは重要なことと思います。

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