今日から和歌山大学で後期講義

今日から和歌山大学で先端ソフトウェア工学の後期授業が開始された。まずは5週にわたって保守の話。システム開発において保守作業は後ろの方のおまけ的な存在としか見られないが、経営者の立場で言えば新規顧客を開拓しなくてもきっちり保守していけば定期的な収入にもつながり経営を安定させるために欠かすことができないフェーズである。
しかしやはりオマケとしか見られていない場合が多い。それは保守料金は貰えて当たり前の考えが根底にあり、営業マンにとってはそれに新規案件をどんどん上積みして営業成績を上げたいと考えるのが普通である。SEの全体工数は一定で保守に必要な工数も少なからずある。それを新規案件に取られてしまい、保守作業を応急措置的なものしか行わなくなると設計構造が乱れ、ドキュメントとの不整合も多くなっていく。それが保守作業のコスト増を招くのである。目先のことに目をとられ全体としてコスト増の体制が構築されていく。
逆に保守作業は一定のルーチンワークも多く、やり方を工夫すればコストダウンに寄与する部分も多い。そのためSEに対しては保守に関する目標値を設定させるべきである。営業マンに対しては保守停止に対するペナルティを大きくするべきである。
何よりも保守作業に対する偏見を無くし本質を捉えることが重要となる。