制約理論の続き

 昨日、制約理論の書物について紹介した。建設業界においても様々な制約があり、その制約を改善していくことで経営の効率化を図ることができる。ただし「制約」を見誤ると効率化につながらない場合もあるので注意が必要だ。例えば以下の業務フローを考える。
営業部門 担当A 新築1件 リフォーム3件
施工部門 担当B 新築1件 リフォーム2件
※それぞれ月当たり
 経営者は売上高が足りないので営業部の担当Aにさらなる営業強化を指示する。しかし、施工部門の月当たり施工量がボトルネックとなりこれ以上受注を増やしても施工が間に合わず全体の売上高(利益)は変化しない。企業のアウトプット(制約理論ではスループットという)は制約部分で決まるとはこういうことである。
 簡単な例であるが、強化すべきは営業部門ではなく、まず施工部門なのである。段取りの工夫や効率化、あるいは増員によって施工部門の能力を上げることができればスループットを改善することができる。
 安田コンサルティングのボトルネックは業務フローが単純なので間違いなく私自身である。
 御社の制約(ボトルネック)は何だろうか?