書くこと、知らしめること

 昨日の記事にて、北海道における建設業界では新分野進出を考えている企業が多いという新聞記事を紹介した。この「考えている」「検討中」の中に含まれる4割もの企業でどれくらいの数が実行に移すだろうか。
 人間は忘却の生き物である。会議などで皆が沈黙している光景を見ることがあるが、その際には皆「今、考えているところだ・・・」と言う。考えていることは考えているのだろうが、考えていることはすぐに忘れるのである。考えたことをすぐにメモに書き写したり、その場で口に出すことが具現化の第一歩となる。
 中小企業の経営者と話をしていると、「今、検討中なのです」と返事を頂くことがある。「それでは検討段階の何か書いたものとか見せてもらえますか?」と言うと困った顔をして「頭の中にあるのです。」という回答が返ってくる。せっかく考えているのであればその時間の成果物を形にしたいものである。別段人に見せるものではないので走り書きのメモでも何でも良い。アイデア手帳を持ち歩くのも良い。考えていること、思いついたことは書く、言うなど何らかのアウトプットが大切なのである。アウトプットを行わない行動は何もしていないことと同じである。