求心力を失いかけている経営者

 最近求心力という言葉をよく聴く。それはだいたい安部総理についての話題が多いのであるが、経営者にも求心力は重要でありこの話題は他人事ではない。
 経営がうまくいっている局面では経営者、従業員とも勢いがあるので自ずと求心力が生まれて会社はうまいように回転する。また少しずつ悪い方向に推移していても経営者も従業員も求心力の低下に気が付かない。それは茹で蛙のようである。
 しかし何かのきっかけで従業員はそれに気付くのである。多くの場合、経営者より先に気付く。そして周りのことが良く思えるようになる。そして自分の会社が悪く見える。そして退職へ・・・さらにその「退職」がまわりの従業員の「気付き」のきっかけになる・・・
 悪いときほど求心力を維持することは難しい。金銭的な解決は単なる繋ぎ止めでしかない。やはりメンタルなところで維持しなければならない。やり方はそれぞれ色々あるのだと思う。それより前述したように経営者が気付くのが遅いのが問題であり、そうしたときさりげなく教えてくれる意見者の存在が大きいのである。
 「俺が何かおかしなことになってたら教えてくれ」
 これじゃあ不十分。おかしくなる前から意見を交わしお互いに成長するパートナーの存在が必要である。