減築という考え方

今日の日本経済新聞の夕刊に「減築で快適生活」という記事があった。家庭の居住環境は賃貸住宅から始まり戸建て、増築と生活者の増大に合わせて広げる一方であったが、子供が独立して再び夫婦だけの生活になると増大した居住空間は使いづらく多くの世帯が1階だけに生活しているのが現状である。
身体能力が衰え始めると今までは何の不自由なく使えていた設備が使いにくくなったり気付きもしなかった段差につまづいたりする。そうした時期にこそ快適な生活環境の実現に向けて住宅に要求する機能は事細かになっていく。工務店側も減築という考えを取り入れ今まで増築を繰り返してきた既存顧客に提案するのも良い考えだと思う。また減築する資金がないという顧客にはリバースモゲージの利用も考えられる。提案の際は「減築」は顧客にとって1つの手段でしかないことに留意して欲しい。子供との同居や賃貸マンションへの転居などの手段も忘れてはならない。