利用者から学ぶ福祉住環境整備

 福祉住環境コーディネーター協会のメールマガジンで記事を連載している金沢善智氏が『利用者から学ぶ福祉住環境整備』という本を出版されたので注文した。メールマガジンの中で同氏の記事は教科書で得た福祉住環境整備の知識はあくまで前提知識であって現場ではそうした前提のもとケース毎に考えて応用しなければならないと私にうったえかける。
福祉住環境コーディネーターの試験に合格してしばらく経つが、実務経験は残念ながら積めないでいる。知識が風化しないためにもこの本でもって再生させたいと考えている。

システム開発の手順を統一して意味があるのか?

 富士通や日立など情報大手8社が共同で統一基準を定めるという。開発、運用手順、用語などを統一しミスを防止したり顧客との相互チェックを容易にすることなどが目的という。
 開発方法論がこれだけ多く存在するなか統一基準を定めること自体無意味であるように思える。その理由はいくつかある。1つは開発初期段階で顧客や関連会社と進め方や開発手法、用語など綿密に打ち合わせを行う必要がある。これは統一基準があろうとなかろうと顧客もその基準を知らないかもしれないし必ず行う。そこがしっかりできていれば十分であること。逆に統一基準がベースにあることでそうした打ち合わせが簡略化されるほうがミスがおきやすいように思える。もう1つの理由はそうした基準に縛られることで開発方法論自身の発展が阻害されるのではないかということ。方法論は完成した時点で欠点が見つかり進化を必要とする。共同開発を行うにあたってもプロジェクトごとに少しずつオリジナルの考え方が取り組まれて開発方法自体がブラッシュアップされてプロジェクトメンバーの経験・ノウハウとなっていくのである。
 基準の統一は品質低下を阻止する効果はあるだろうが形骸化してしまうと余計に悪化してしまうことにも注意したい。