クレーム

先日、顧客からクレーム対策について相談があった。『「クレームは宝」といいますが、実際どのように処理したらいいのでしょうか?』というものだ。私はまずこの質問で「クレームは処理するもの」という考え方から問題があることを指摘した。クレームとは処理するものではなく、「対応する」、又は「接する」ものなのだから。
クレーム対応(クレーム処理ではない)には大体10原則というものがある。
1.クレームの大小、深刻さを自身で判断せずすべて文書でトップに報告する。
2.損得勘定ではクレーム対応はできない。顧客の立場にたって。
3.最初の電話応対、そこが大切。
4.言い訳、反論はしない。
5.即座に「対応」、丁寧な「対策」。対策に納得を得て完了。
6.すべての業務に優先して対応を。
7.すぐに現場に急行せよ。
8.一段落したら御礼と謝罪を。
9.クレーム事例集を作る。
10.トップが「クレーム対応部門責任者」
経営方針など社内に貼っている企業はよく見かける。この10原則もそうすれば良い。
また小さく作って電話に貼るのもよい。
私のホームページの書籍紹介でも触れている『建設会社でも二ケタ成長はできる!』では株式会社ジョー・コーポレーションのみごとなクレーム対応についての事例も記載されている。是非参考にしてほしい。

阪南市商工会建設業IT化セミナー

 もうすぐ(11月11日(金))阪南市商工会で建設業IT化セミナーをやるのですが、今日商工会のホームページをみたら案内が載っていました。少し照れくさいです。
 しかしセミナー用の資料作成に追われ、やっと今完成しました。。。
 自分の知識・ノウハウを活字にするのは大変な作業です。本を執筆されている方はやはりすごい・・・
 またセミナーの内容は後日報告しますが、今のところセミナーのターゲット層を外していないことを祈るばかりです。開業して4ヶ月。初めて自分の意見をぶつける機会になります。以前会社員時代は何回かありましたが、それは会社の意見をぶつける場、根本的に立場が違います。地場の建設会社の皆様との意見交換を通して地域密着に一歩でも近づけたらと願います。

「すごい会議」

 豊中商工会議所で『すごい会議』の著者、大橋 禅太郎氏のセミナーを受けてきました。技術的な会議ツールについては書の中にも書かれていますが、実際に大橋氏の話を生で聞き、実体験をすることでそのノウハウの本当のすごさを実感しました。
 「参加する人たちが緊張感をもって会議に臨む方法」、「全員が意見する方法」など経営者が自社の会議自身に抱いている問題点とその解決策が簡単に実践できる方法で紹介されています。
 そして書の中では従来の会議の9割以上の時間が単純な意見交換プロセスで何も生産していないと指摘しています。私もこれには実体験をもって納得しました。
 建設業においては現場、事務所、さらには現場と事務所の間で様々な会議が行われています。それは経営に大きく影響する重大な会議であったり、現場にて協力会社と施工内容を打合せする小規模な会議だったりしますが、会議を開く目的がある限り、その目的を効率よく、確実に達成できるよう会議自身を有効に運営させるべきです。それは経営改善にも現場の効率化(原価削減)にも繋がってくるはずです。
 セミナーの帰りに『すごい会議』を購入して読みました。セミナーを受けたあとなので事務所に戻るまでに読破できました。あとはどれだけ実行に移せるかが鍵です。大橋氏のいう出口にかけられた魔法にかからないためにも・・・

貝塚商工会議所建設部会研修会2日目

研修会2日目です。先日の夜は同じ建設部会の方々と色々と遅くまで話ができました。あたりまえのことですが、大手ゼネコンも一人親方も業界でくくってしまえば建設業。しかし、中身は全く違います。そして地域に根付いた協力会社との信頼関係などは中に入ってみないと気づかないということを再認識しました。
200511060072005110700520051107003 一枚目の写真は昨日のものです。旧長浜駅舎に隣接する長浜鉄道文化館の天井です。これは何造りと言うのでしょうか・・・迫力があります。
そして二枚目は丸岡城。日本最古の天守閣だそうです。望楼式天守閣という造りだそうで、建築学上貴重だとか。城内の階段がものすごく急で上るのに一苦労でした。 三枚目の写真は城内から覗いた丸岡町の様子。

貝塚商工会議所建設部会研修会1日目

 私の所属する貝塚商工会議所建設部会研修会が1泊2日で開催されました。バスの移動だったのですが、車中様々な意見交換ができてとても有意義でした。
2005110620051106002左の写真は長浜の黒壁スクエアの一角です。実はこの周辺を見学に来たのは2回目。初回はもう何年前か忘れてしまいました。その頃から町おこしに成功した地域として注目されていましたが、今回もあいにくの天気ながら訪れる観光客は多数おりました。歴史深い建物が多くあり、市街地活性の面からも建築の面からも興味深い地域です。2枚目の写真はその中の建物の中庭の写真です。日本の伝統的な建築様式、詳しい技術のことはわかりませんが心が落ち着きます。

現場に足を運ばない・・・

 現場に足を運ばないで納品用の文書を事務所にこもってパソコンで一生懸命に作っている・・・
 この現状がそもそもIT化の失敗を示しています。
 多くの建設会社でIT化の状況を見てきましたが、事務所には整然とパソコンが並び昼間は誰も使っていません。(現場に行ってるからです。)そして夕方帰って皆がパソコンとにらめっこ。それでは現場担当者からはIT化とは単なる「残業のもと」でしかありません。
 昨今の電子化の流れから品質に関する文書作成は避けては通れない作業の1つです。ただ、それが残業の種ではなく品質向上の活動の一環になってなくては本当の目的から逸脱していると考えています。
 最後に自分の宣伝になりますが(^^;
 私はこのようなIT化の失敗事例があまりに多いため、今までの経験を生かして本当のあり方、その方法を説いています。まだ駆け出しではありますが1つでも多くの建設会社に本当のIT化が進展することを願っています。

和歌山県でもCALS/EC!!

 私の住む大阪府の隣にある和歌山県でもCALS/ECの動きが始まった。
 以前、私の発刊するメールマガジン「YC新聞」9月26日号で地方自治体のCALS/EC対応状況について書いたことがある。そのときは和歌山県はCALS/ECアクションプログラムの策定状況、CALS/EC推進協議会の設立状況ともに遅れており、頻繁に和歌山にも足を運ぶ私にとっては少し歯がゆい感じがしていた。
 この11月1日に和歌山県で2つのガイドラインがホームページに掲載された。
 ・電子納品実証実験ガイドライン 委託業務編 平成17年10月版
 ・電子納品実証実験ガイドライン 工事編 平成17年10月版
 そして11月3日には書類の雛形がダウンロードできるようになっている。
 ともにhttp://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/081100/calsec/calsec.htmlを参照。

 今後の進展に期待したい。

堺市の公共団地H棟

なんともお粗末なニュースがあった。
大阪府の公共団地でエアコンのホース穴を開ける電気設備改修工事で、建物の構造上開けられない箇所に数十箇所穴を開け、建物の強度が低下したため住民が住めなくなったという・・・
工事の際に発注者側は設計図書の提出を求められているが照合しないで許可を出している。ともすれば、設計図書を確認しないで設計担当会社はどうやって設計を行ったのか?穴を開ける場所を単純に決めただけ?さらに施工担当者は鉄筋を切断していることに疑問は感じなかったのだろうか?
大阪府住宅供給公社のホームページでは工事指名・入札結果が公表されている。(今回の事件に対する謝罪文も発表されているが・・・)
すぐに調べればどの入札工事かわかるが・・・
他の工事の入札結果を見てもわかるとおり最低制限価格での入札、抽選による落札者の決定が公社での落札パターンのようである。
私は建設業界が大好きでこの業界で経営コンサルタントとして生きることをライフワークとしている。このような批判文は決して書きたくて書いているわけではない。
はやく誰しもが感じる「おかしさ」が正されてほしいと願っている。

簡易型総合評価

 建設通信新聞によると、四国地方整備局で入札時の簡易型総合評価の方針が提示された。ここのブログでも何回か触れた公共工事品質確保促進法(品確法)の基本方針によるものだ。小規模工事ほど評価点が高い設定になっている。
 公共工事を発注者側から捉えた場合、小さな工事ほど多くの中小建設会社が入札参加資格を得るので不適格業者が紛れ込む可能性も高くなる。そういった意味で単なる価格だけでなく工事実績や品質面にて評価点を設ける対策は有効に作用するように思える。
 他の地方整備局も年内には方針が提示されるなど動きがあるようで、早く具体的な工事での評価実施結果が知りたいものだ。

市場占有率

 リフォーム業の売上規模順位は概ね以下の通りです。
 1.セキスイファミエスグループ(620億円)
 2.住友不動産(新築そっくりさん)
 3.ミサワホームグループ
 4.積水ハウス
 5.ナカヤマグループ
 6.パナホーム
 7.サニックス
 8.住友林業ホームテック
 9.大和ハウス工業
 10.三井ホームリモデリング旭化成リフォーム
 11.東急アメニックス(176億円)
 建設業一般で考えると完工高176億円は約300人の従業員規模ですので都道府県でトップクラスの中堅ゼネコンといったところだと思います。
 市場規模と比較すると大手の市場占有率は低いといえます。それは工事規模が小さいため大手が参入しにくいことが原因の1つだといえます。とすれば中小企業のビジネスチャンスは多いでしょう。
 ワントゥーワンマーケティングによりきめ細かいサービスを実現し顧客満足を高めていく丁寧な営業姿勢が何よりも大切です。