経営情報システムの講義が終了

 中小企業診断士2007年度試験合格を目指す講座の担当科目「経営情報システム」が終了した。「財務・会計」に続く2科目であったが、経営情報システムは回数が5回(1回3時間)と少ない。15時間で一からすべてを理解することは本当に難しいと思う。
 この科目は日ごろからコンピュータを扱っている人と全くコンピュータを扱わない人が概ね半々ぐらいにわかれるので講義もやり辛いときがある。財務会計はほぼ全員が初学者と決め付けられるのだが、こちらはそうはいかないのである。しかし、講義は初学者向けに行う必要がある。それなのにネットワークのプロトコルやデータベースの正規化などを理解させなければならない。本当に盛り沢山である。
 科目後半の経営よりなトピックは受講生も興味深い(少なくとも異次元の話ではない)ようで、耳を傾けてくれる。
 しかし、SCM、ERPやCRM、3文字単語のオンパレードで嫌気がさしてくる。もちろん、こういったソリューション的な知識は重要なのであるが、多くの中小企業はパソコンの導入、OAソフトによる効率化、会計ソフトの導入ぐらいの場合が多く、そちらの基本的な技術・知識を習得しておくことが第一であると考えている。
 もう少しすれば秋講座が開始される。少しでも受講生の理解を促したいと思う。

PFIセミナー

国土交通省がPFIセミナーを開催する。PFIは簡単にいえば公共機関の建築・維持・運営を民間に委ねるもの。多くの自治体で実施されているが、民間企業が独立採算ベースで成功している場合もあれば、補助金を受けていてもなお運営に苦しんでいる場合もある。どちらにせよ、公共投資が減少を続けるなか、建設会社の新分野進出の必要性が高まり、PFIに興味を持っている企業が増えていることは確かである。
私もセミナーを受講しようと考えている。
開催日程は以下の通り。

開催地 開催日 会 場
札幌

11/27(月)

札幌ガーデンパレス
青森

11/14(火)

アピオあおもり
さいたま

10/27(金)

さいたま新都心合同庁舎1号館
新潟

11/10(金)

新潟県民会館小ホール
名古屋

11/1(水)

ウィルあいち
大阪

11/29(水)

ドーンセンター
広島

12/4(月)

広島YMCAホール
高松

10/16(月)

マリンパレスさぬき
福岡

10/12(木)

ホテルセントラーザ博多

CASBEE 建物の環境性能を評価

(財)建築環境・省エネルギー機構(IBEC)によりCASBEE建築物総合環境性能評価システムの講習及び試験が実施される。CASBEEとは地球環境の保全を建築の立場から、その構築物の環境性能を評価しようというもの。評価の目的はサスティナブル(持続可能)な建築物の普及である。すでに大阪府、京都府と5政令指定都市で運用が開始されている。
近年、まちづくりの標準的な考え方にもなっている「コンパクトシティ」の概念の中にも自然環境との共生がある。自然保護はもちろんであるが、建築物が与える環境への影響も見逃すことができない。CASBEEがもっと広く普及することを望む。

今日は宮崎

 今日はある建設会社を支援するため宮崎県へ。行きは始発電車に乗って飛行機、帰りは2本の特急と新幹線で5時間電車に揺られ最終電車という強行日帰りコースなのだが、それでも10時から17時まで比較的長く時間が確保できる。
 この会社では色々な相談を受ける。IT化支援のために訪問しているのであるが、それ以外にも経営に関することを様々な方から質問を受ける。それらの質問に即答できるかどうかが自分の価値のバロメータになっている。知識的なものから一緒に頭を悩ませないと答えが導き出せないものまで・・・なので体に加えて頭もヘトヘトになる。それでも帰りの道中5時間は自分にとって貴重な仕入れの時間となっている。本の1冊や2冊は読める時間なのである。(実際はマインドマップに整理しながらなので1冊も読めない・・・)あるいは別の案件の提案書を書いたりもする。電話もかかってこなければ誰かに話かけられることもない。本当に貴重な時間である。
20060823003 ※これは大分から小倉まで利用する特急ソニックの中。

ワンストップセンター事業で無料相談

 先日行ったセミナーの受講者から個別に相談にのってほしいと依頼があった。セミナーの中でも紹介した建設業振興基金の「ワンストップセンター事業」の利用である。利権が絡まない公共性の強いセミナーでは、この事業の紹介を必ず入れることにしている。無料で専門家を派遣してもらえるサービスであるが、セミナー受講者の中で「既にこの事業のことを知っていた」方は残念ながら1人もいない。この事実を知らない人は「建設業はあまり人の意見に耳を傾けない業界だから・・・」と何ら根拠の無いことを言う。良いものがあるのであればそれを紹介し広めることは義務である。業界をひとくくりに捉え間違った固定観念に縛られては何も進まない。
 おかげさまでこの事業を経由して色々な支援をさせて頂いている。経営事項審査についての相談や、ITによる経営効率化など。これからもどんどんこの事業のことを広めていきたいと考えている。

平成19年度国土交通省関係予算概算要求概要

8月9日に記載した記事『自立する地域と支える建設業』でも紹介した国土交通省の重点施策を実施する際に必要な予算概算の要求概要が公表された。建設会社において注目を集めがちなのは公共事業関係費であろうが6兆5千億強と昨年度よりも16%ほど増加している。この数字はすぐに公共工事を「悪」と唱える方々からは批判を集めそうであるが、品確法の実施徹底と地域コミュニティと共同での事業展開を期待して私は歓迎したいと思う。また、建設会社においては決して「不況は脱した。また昔のような時代がやってくる」とは決して誤解しないことだ。重点施策にあるとおり自助努力をしない建設会社は支援の対象にすらならない。各地域で経営強化の成果が現れ始めた建設会社が出てきている。”偶然にも”今日まで生き残った企業の未来は決して明るくない。必然で生き残った企業は今後も走り続けていくだろう。

行列のできる工務店、できない工務店

 とある工務店社長の話。
 「この本を買ってわが社で有効な販促手段は網羅したのですが、著者の会社のように行列はできないですね。やはりまやかしなのでしょうか?夢のような話は無いものですね」
 この社長にとってはまやかしというよりまぼろしに映ったかもしれない。社長の言っていることは間違いだらけである。本に書いてあることと、著者が言っていることは違う。著者の意図を読み取らないといけない。今回の場合はそのごく初歩的な例だ。
 「社長、なぜこの本にある工務店は行列ができてるんですか?」
 「それはうまい宣伝手法をとっているからでしょう。本当かどうかわかりませんが・・・」
 「それでこの会社は儲かっているのでしょうか?」
 「訪れた人から多くの受注が取れているのだから儲かっているのでしょう。」
 当たり前の話である。ここで社長は気付いてくれた。行列のできない理由、それはその会社が販売するものを顧客が欲していないか、あるいは知らないかである。良いものを作れば売れる時代ではない。良いものを作ったらそれを知らしめるのは経営者の義務であると松下幸之助氏の言葉にもある。その義務のために思考を凝らすのが営業であると思う。

ネットワークとデータベースを1日で理解する・・・

 今日の診断士合格講座。午前はデータベース、午後はネットワークが講義の中心であった。午前、午後を別々に数え全5回で終了するのであるが、この日は本当に盛りだくさんであった。データベースはERモデル、DBMSの機能、正規化についてを主として関連するトピックも紹介する。ネットワークは伝送、プロトコルやOSI基本参照モデル、インターネットの各種サービスなど。
 この講義は準備も大変であったが受講生側も大変だったと思う。しかし日を改めて必ず復習し自分のものにしてほしいと切望する。

まちづくりは建設会社も参加しろ!

 まちづくりについての調査・学習を続けている。様々な文献や成功事例などを読んでみて思ったことは、中心になって活動を行う推進委員会の中心が商業事業者や消費者、そして公的機関や自治体の人間が主であること。ソフト主体のまちづくりもあるが、都市計画なども含む大規模なまちづくりはハードの整備も不可欠である。地球環境との共存、高齢者の住みやすい街、地域文化の育成など建築はもちろん土木分野の専門的な意見も交える必要がある。これは大学などの有識者でもかまわないが、長年地元のインフラ構築を担ってきた地元建設会社が参加するべきではないだろうか。
 まちづくりは利権がからむとつまらないものである。建設会社が参加すると「どうせ公共工事が欲しいんだろう」と思われるかもしれない。しかしそうでないことを姿勢で示さなければならない。地域コミュニティとの共存である。(もちろん利権を主に考えた建設会社は参加するべきではない)